米Dell Computerは、Linuxを搭載したコンピュータを販売しているが、同オープンソースOSを巡る米SCO Groupの訴訟に関して、顧客に補償を出すことはないという。
これは、同社の創業者兼最高経営責任者(CEO)であるMichael Dellが、米国時間2日にニューヨーク開いた投資家向けカンファレンスの基調講演で述べたものだ。また同氏は、SCO問題だけでなく、自社に影響を与えているさまざまなITの動向や問題についても言及した。
「大口顧客の間で、Linuxの勢いに関して変化が見られる」と、Dellは述べた。また、一部の大口顧客が、Linux製品を搭載したDellコンピュータの使用に関し、SCOが訴訟を起した場合、Dellに補償するよう求めてきたとも付け加えた。
しかし、Dellは「補償は出さない」と述べた。
同社は8月に、Linuxの有力プロバイダー、Red Hatとの関係を拡大した。DellではRed Hat製品をサーバにバンドルし、また共同でカスタマーサポートを提供している。
Dellはまた、ノートPCがコンピュータ市場でかなり大きなシェアを占めるようになるとの、かつての自分の予想が、まだ実現していないことも認めた。
「ずっと前のことになるが、90年代初期の頃、我々はノートPCがもっと大量に売れるだろうと思っていた。しかし、そうはならなかった」(Dell)
また同氏は、1990年代半ばからデスクトップ機とノートPCとの価格差が縮まるどころか、実際には広がっているとも述べた。
ノートPCがコンシューマ向けPC出荷台数の2/3を占める日がくるかどうかは疑わしいと同氏は語った。1998年以降、ノートPCの販売台数は着実に伸びているが、世界的には今年第2四半期の出荷台数は、PC全体の27%にとどまった。
Dellは基調講演の中で、8プロセッササーバ市場からの撤退についても触れた。
「8ウェイサーバのシェアは全体の1%以下で、劇的に落ち込んでいる。8ウェイサーバで競合メーカーが自らをナンバーワンだと主張するなら、結構なことだ。我々は2ウェイと4ウェイプロセッサマシン市場でリードしたい」(Dell)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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