米Unisysは、メインフレーム機市場に残る数少ない企業の1つだが、その同社が28日(米国時間)、先進的ソフトウェアを動かす機能を含んだ新しいハイエンドシステム製品の提供を開始する。
Unisysの新製品「ClearPath Plus Libra 185」は、プロセッサの高速化とデータの入出力能力の向上を実現した製品。重要な変更箇所として、米Microsoftの.NETインフラを使って書かれたプログラムと、米Sun MicrosystemsのJavaで書かれたプログラムの両方をサポートしている点がある。
Unisysのこの動きは、現在メインフレーム機の販売数が圧倒的に多い米IBMの、ここ数年の取り組みと軌を一にしている。IBMのWebSphereソフトは、複雑なJavaプログラムの開発・稼動のための仕組みを提供している。一方、最新では開発者やソフトウェア企業を引きつけるために、メインフレーム機用のLinuxバージョン開発に力を入れている。
メインフレーム機はふつう、高い信頼性、高度のトランザクション処理能力、余裕を持って複数の作業をこなす能力などを特徴に持つ大型サーバーだ。この市場は、かつては活気があり、競争が激しかったが、多くのタスクに十分なだけの性能を持つ低価格のマシンが登場し、これを侵食してしまった。まず米Digital Equipmentがミニコンピュータを世に出し、その後は米Hewlett-Packardや米Sun MicrosystemsなどからUNIXサーバーが登場した。そして、今日では、さまざまなベンダーからWindowsおよびLinuxサーバが販売されている。
UnisysのLibra 185に搭載されたプロセッサは、前機種Libra 180のものと比べて25%高速で、プロセッサを32基搭載し、最大64GBのメモリを積んだマシンの場合、全体で5倍も高速になるという。さらに、これまで2つだったパーティショニングに関しても、8つまで分割できるという。
今後は、この新システムに、コンピュータのリソース使用状況を測定・制御するソフトウェアが搭載される予定だ。このソフトを使えば、事前に設定したガイドラインに沿って処理能力を変更でき、使用したリソース分だけの料金を支払うといったことが可能となる。この「metered performance provisioning」という機能は、顧客がコンピューティング能力を一時的に増加できる「capacity on demand」と呼んでいた機能を強化したもの。
この新製品の価格は110万ドルから2200万ドルで、設定により異なる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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