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R・ストールマン氏、OSDLのソフトウェア特許対策プロジェクトを「逆効果」と批判
ソフトウェア特許からフリーソフトの開発者を守る目的でOpen Source Development Labs(OSDL)が行っている取り組みを、Free Software Foundation(FSF)の創設者、Richard Stallman氏が批判している。このプロジェクトは逆効果になるおそれがあるというのだ。
論争の中心にあるのは、ソフトウェアプロセス特許をめぐる問題だ。関係者の多くが、こうした特許がオープンソースソフトウェア、さらにはソフトウェア全般における技術革新を脅かす危険があると懸念している。ソフトウェアプロセスは抽象的な概念なので、この種の特許を利用してソフトウェアの開発に不可欠なアイデアを事実上独占しようとする企業が現れかねないというのが、批判派の主張だ。
「Open Source as Prior Art」と名付けられたOSDLのプロジェクトは、その性質上、特許を取得していないオープンソースプログラムに対し、文書あるいはタグ情報を作成することを目的としている。この文書は、特許を取ったアイデアが特許を得る以前から存在していたことを証明するのに、米特許商標庁(USPTO)が使用する。これにより、その特許を無効にし、ソフトウェア特許の訴訟を起こされる危険を減らせるという。
米国時間9月14日と15日、OSDLとUSPTOはオレゴン州でワ―クショップを開き、今後のソフトウェアのタグ情報作成について論議した。これに対してStallman氏は論評を寄稿し、Open Source as Prior Artプロジェクトに参加する前に「よく考える」よう開発者に促した。
論評の中でStallman氏は、このワークショップは中心とするべき議題を間違えていると主張している。同氏によれば、先行技術が存在するような質の低い特許は、そもそも特許を与えられるまでもないものだから、重要な問題ではないとのことだ。
「このようなプロジェクトでは、ソフトウェア特許訴訟からプログラマーをきちんと保護できない(中略)。われわれが先行技術を持たないような重要な特許こそ、最も危険な存在だ」とStallman氏は述べている。
OSDLのプロジェクトは逆効果?
このプロジェクトは逆効果になる危険性があり、「何もしないほうがまだましだ」とStallman氏は言う。ある先行技術が特許の審査過程でUSPTOの検討対象になると、その先行技術は裁判になれば発揮できるはずだった影響力を失ってしまうことが多いというのが、同氏の見方だ。
「したがって、裁判で特許を無効にしようと考えるなら、USPTOがそれまで検討したことのない先行技術を見つけるのが最も有効な手段だ」とStallman氏は記している。
また、OSDLが明らかにした先行技術を出願者が逆に利用し、タグ情報が付与されたソフトウェアで使用されている技術に触れないようなかたちで特許を出願する可能性もある。「USPTOは、特許出願者がこうしたやり方をとるよう積極的に支援している」とStallman氏は指摘する。
さらにStallman氏は、Open Source as Prior Artのような「労力を要し、しかも中途半端な取り組み」を行うと、ソフトウェアはそもそも特許を取得可能なのか、という本来の問題から注意がそれてしまうおそれがあるという。
「おそらく、OSDLのプロジェクトが抱える最大の問題は、実態に反して、ソフトウェア特許の問題に解決策を提供しているように見える点だろう。慎重に対処しなければ、このために抜本的な解決策を求める圧力が弱まる危険がある」とStallman氏は指摘する。
これに対してOSDLは、ソフトウェアのタグ情報を付与することが長期的な解決策ではないことを認めつつ、こうした短期的な取り組みは重要なもので、これによってより抜本的な解決策を求める圧力が増すことはあっても、減ることはないと主張している。
OSDLの法律顧問を務めるDiane Peters氏は、ZDNet UKの取材に答えて「われわれは、現実的な見通しと達成可能な目標を立ててソフトウェア特許の問題に取り組んでいる。その目的とは、質の低い特許の数を減らし、特許の公開後にその特許が開発者や訴訟の被告に不利な形で利用可能な状況にならないようさまざまなリソースを提供し、(USPTOが)より正当な判断を下せるように支援することだ」と語った。同氏はさらに「これは短期的取り組みとして重要で、将来長期的な改革を行う際にも貢献するだろう」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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