シャープと日本IBMは、日本IBMのJava環境向け組み込みOSであるJava Card Open Platform(JCOP)を、シャープのフラッシュメモリ(容量1Mバイト)内蔵ICカードに搭載した。両社が10月20日に発表した。今後、両社は同カードに対応した製品/サービスの提案を進める。
従来のICカードの記憶容量は、16K〜32Kバイトが主流であるという。それに対し、シャープはフラッシュメモリ技術を応用し、「1Mバイトという大容量のICカードを実現した」(両社)。さらに、シャープは、接触型と非接触型の双方で使用可能な1チップCPUやJava機能を搭載した製品も用意している。
一方、日本IBMのJCOPは、小規模なプロセッサやメモリでもアプリケーションの高速実行が可能な、ICカード用組み込みOS。Javaに対応しているため、オープンな環境で多様なアプリケーションを容易に開発できるという。
両社が共同開発したICカードは、JCOPの最新版JCOP31を搭載しており、Java Card仕様やGlobalPlatform仕様2.1.1などの各種標準に対応している。さらに、米国政府の次世代標準暗号化方式であるAESと、短い鍵で高い安全性が確保できる暗号方式ECCの利用も可能。「高いセキュリティ機能を実装することで、改ざんやなりすましなど、アプリケーションへの不正行為を防止できる」(両社)
両社は、11月2〜4日にフランスのパリで開催されるCartes 2004に同カードを出展する。
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