データストレージ管理者の仕事が少しは楽になったかもしれない。
Storage Networking Industry Association(SNIA)という業界団体が米国時間4月6日、ストレージ製品の相互運用性を保証する新たな標準の検証プログラムに、数多くの製品が合格したことを明らかにした。
SMI-S(Storage Management Initiative Specification)と呼ばれるこの標準は、メーカー各社から出ているさまざまなストレージ機器の導入や管理に役立つよう設計されたインターフェースを定義したもの。その仕様や検証プログラムは、SNIAから出されたものだ。
「これは、業界とユーザーの双方にとって、記念すべき出来事といえる」と、SNIA Storage Management Forum議長のRay Dunnは声明の中で語っている。「史上初めて、エンドユーザーがSMI-S準拠のインターフェースをもつストレージ管理製品を選べることになる。これにより、ストレージ機器を簡単に導入・管理できるようになるだろう。われわれは、SMI-Sでストレージ管理に関わる日常業務が容易になると考えており、またこの標準が2005年末までにすべての新製品で広く採用されると信じている」(Dunn)
SNIAによれば、14社のメーカーから出された合わせて100以上の製品が、SMIS-Sの検証プログラムを通過したという。これらの製品を提供したメーカーは、Dell、EMC、Hitachi Data Systems、Hewlett-Packard(HP)、IBM、Network Appliance、Sun Microsystemsなどの各社。
顧客企業は、ストレージ機器の効率的な利用と管理の改善を狙って、(サーバ直結型のストレージ装置ではなく)ネットワークベースのストレージの利用に目を向けている。だが、複数のベンダーの製品を使用する複雑なネットワークを管理するのは困難を極める可能性もある。
SMI-S準拠製品とともにストレージ管理ソフトウェアを利用することにより、ストレージ管理にまつわる苦労を低減することができると、SNIAでは説明する。同団体によれば、SMI-Sはストレージネットワーク上にある機器を検出するなどの作業を簡単にできるようにするという。
Nielsen Media Researchの技術戦略担当バイスプレジデントで、SNIA End User Council統括委員を務めるMarty LeFebvreは、検証プログラムに合格したかどうかが将来の製品販売に大きく影響すると示唆している。「この先どんなストレージ製品を購入する場合でも、SMI-S準拠であることは、われわれがRFP(Request for Proposal)に盛り込む重要な要素となるだろう」とLeFebvreは声明の中で述べている。
SMI-S version 1.0.2は現在、INCITS(InterNational Committee for Information Technology Standards)のFast Trackプロセスにあり、これにより、SMI-Sは2004年夏にはANSI(American National Standards Institute)標準になるだろうと、SNIAは説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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