楽天は9月4日、宿泊予約サイト「旅の窓口」を運営するマイトリップ・ネットの全株式を、親会社である日立造船から譲り受けることで、日立造船と合意に達した。楽天が同日明らかにしたもの。楽天は、全額現金にて323億円を支払う。正式な委譲は9月17日に行う予定。
旅の窓口は、日本全国の宿泊施設の検索と予約サービスを提供するウェブサイト。楽天によれば、2003年7月現在、同サイトの会員数は283万人、登録宿泊施設数は1万1673施設、月間予約泊数は86万件だった。
楽天は今後、同社の運営するショッピングサイト「楽天市場」の物販サービスと、旅の窓口の旅行関連サービスを連携し、規模拡大や広告媒体としての価値向上などを図るとしている。楽天の2003年第2四半期における流通総額は293億円で、これに旅の窓口の流通額を加えると合計446億円。つまり今回の買収で楽天の流通総額が1.5倍に拡大することになり、年換算で楽天の流通総額は2000億円となる。
楽天代表取締役会長兼社長 三木谷浩史氏 | |
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マイトリップ・ネットは2000年2月の設立。資本金は1億5000万円、従業員数は46人。2003年3月の決算では売上高31億8427万円、営業利益10億9312万7000円、純利益5億5534万1000円を報告していた。
楽天の代表取締役会長兼社長、三木谷浩史氏は、「トラベル分野はネットとの親和性が高く、2006年には2.4兆円の市場となることも予測されている。323億円というのは決して高い買い物であるとは思わない。むしろ数年後には“あれは安い買い物だった”と感じることを確信している」と語った。
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