ラスベガス発--2010 International Consumer Electronics Show(CES)では多数の電子書籍端末が展示されていたが、購入したいと思う人がそれほど多いかどうかは、かなり疑わしい。
Amazon.comは同社のベストセラー製品として「Kindle」を宣伝しているが、市場を牽引する同社でさえも、Kindleのこれまでの販売台数を明らかにしようとしない。ソニーはかなり前から独自の電子書籍端末を販売しており、Barnes & Nobleが「nook」を携えて市場に参入した。しかし、この動きはそれで終わらなかった。
ほかにもライバルになろうとするものたちが大勢CESに登場し、それぞれが名を挙げることを望んでいる。しかし、それは難しいかもしれない、とアナリストは話す。
「端末で書籍を読めるだけというのは、完全にコモディティとなっている」。GartnerのアナリストであるAllen Weiner氏はこう述べた。
実際、CES会場の電子書籍向け特設ゾーンはKindleの親戚のような電子書籍端末で埋め尽くされており、その多くは見分けがつかないほどよく似た電子インクディスプレイを備え、それ以外の目立った特徴はほとんどなかった。
ただし、中には傑出したものもあった。期待されていた電子書籍端末には、Plastic Logicの「QUE」やSkiffの端末のように、Kindleより大きなスクリーンを備えたものや、Spring Designの「Alex」やenTourage Systemsの「enTourage eDGe」のように、電子インクディスプレイに加えてカラーLCDスクリーンを備えたものがあった。しかし、スクリーンサイズが大きいということは通常、価格が高いことも意味している。
Spring Designは同社のデュアルスクリーン端末の価格を359ドルにしたい考えで、Plastic LogicはQUEの価格が649ドルからになる予定だと述べている。しかも、いずれの機種もセルラー接続機能を備えていない。QUEの高価格モデルはAT&Tの3Gネットワークへ接続できるが、価格は799ドルだ。
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