(編集部注:米CNETによる「OS X El Capitan」のレビューを3回に分けて翻訳して公開します。第2回は10月23日に公開されています。第3回は10月26日に公開されています)
「El Capitan」はAppleのOSである「OS X」の最新アップデートであり、その名称の由来はカリフォルニア州ヨセミテ国立公園にある巨大な一枚岩だ。このことを覚えておいてほしい。アップデートは無償で、米国時間9月30日からダウンロード提供が開始されている。
前バージョンの「OS X Yosemite」において、OS Xは大きく様変わりし、見た目が一新され、「iPhone」などの「iOS」デバイスとのギャップを埋める「Continuity」や「Handoff」といった機能が追加されたほか、「Spotlight」にウェブの隅々まで検索できる新機能が導入された。一方、今回のEl Capitanは控え目である。Yosemiteは、OS Xを刷新する新機能の導入が多かったが、El Capitanは、名前の由来となった巨大岩のように、その基盤の上に立っているという印象だ。
もちろん、マルチタスキングの向上や検索の効率化など、機能強化が図られている点はある。パフォーマンスも向上し(Appleの「Metal」プログラミングインターフェースを利用する開発者が増えれば、さらに速くなるだろう)、OS Xネイティブのほとんどのアプリケーションに、日常的な操作に関する細かな機能強化が採用されている。Appleのエコシステムにすっかりなじんでいる人であれば、その世界全体の統一感がさらに少し高まったと感じられるだろう。
El Capitanは大々的な変革ではなく段階的な進化だが、Appleのあくなき効率化の追及に向けた次の一歩であり、その道のりには無数の改良が敷き詰められている。また、過去数年に購入されたほとんどの「Mac」で動作する。「Mavericks」が動作するMacなら、今すぐ移行が可能だ。では、どんな点が新しくなるのかを見ていこう。
El Capitanでは、使い慣れたOS Xネイティブアプリに新しい機能が追加された。一部にはiOSから転用された機能もある。その結果、シンプルさはそのままに機能の幅をさらに広げつつ、コンピュータとモバイルが露骨に互いの領域を侵食するのではなく、両者をさりげなく橋渡しするOSとなった。
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