AppleのCraig Federighi氏は米国時間2014年6月2日、同社が毎年開催している「Worldwide Developers Conference」(WWDC)のステージで、Mac用OSの次のバージョンである「OS X 10.10」を発表した。「Yosemite」と名付けられたこのバージョンは、2013年の「Mavericks」に続く、Appleの本拠地があるカリフォルニア州の地名が付けられた2つ目のアップデートだ。
Yosemiteは6月3日から開発者向けに提供されており、この秋から公式に無料でダウンロード可能になる。
Yosemiteの大胆な新デザインでは、背景が透けて見えるデザインが採用され、検索機能が前面に出ている。ウィンドウや操作のための要素(たとえばサイドバー)は、透過的になり、黒基調のモードが加えられるなどして、特徴のあるものになっている。すべてのアイコンはよりフラットなものになり、これによってMac OS Xのデザイン体系は「iOS 7」に近くなった。
タスクバーからメッセージまで、ほぼあらゆるアプリでこの洗練された新デザインが使われている。例えばカレンダーは週表示が新しくなり、一日のイベント表示の詳細も一目で分かるようになっている。
通知メニューではウィジェットが使えるようになり、「Spotlight」にはオンライン、オフラインともにコンテンツが大きく増え、アプリやウェブの代わりとして使えるものになった。Spotlightの位置は前面の中央に移り、入力すると同時にリアルタイムで応答する。
Appleの今回のアップデートで優先されたのは、クラウドを用いた共有と使い勝手だ。iCloud Driveのアップデートにより、既存のiCloudの同期機能は改善され、驚くべきことにiOSだけでなく「Windows」のサポートも追加された。今回AppleはiCloudを、「Dropbox」や「Google Drive」などの他のクラウドサービスと似た形で使えるようにしたわけだ。従来のようにiOSデバイスとMacの間でドキュメントを共有できるだけでなく、どのプラットフォームでも、iCloud Driveからあらゆるファイルを保存し、アクセスできる。
また、ようやくiOSとMacの間でも「AirDrop」が使えるようになった。「iPhone」のファイルを近くにいるMacユーザーと共有したければ、そのファイルをMacユーザーのアイコンにドラッグアンドドロップするだけでよい。
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