「Android」用「Firefox」の開発を拡大しているMozilla Foundationは、パフォーマンス改善や消費電力の低減、タブレット端末への対応を進めるとともに、ブラウザメーカーとしてコンピューティングの最も人気の高い分野で活躍し続けるために努力している。
Firefoxは、コンピュータの世界では利用者数世界第2位のブラウザである。だが、モバイルの世界では状況は異なり、Appleの「Safari」やGoogleのAndroid用無印ブラウザといったOSに組み込まれたモバイルブラウザと比較すると、Firefoxは非常に不利な立場にある。
つまり、Mozillaはユーザーあるいは携帯電話メーカーを納得させてFirefoxをインストールしてもらわなければならず、インストールされた場合にもいくつかのモバイルOSでは制約がつきまとう。
だが、モバイルコンピューティングは高級な携帯電話を欲しがるテクノロジ好きや富裕層という限定的な立場の人々を越えて急速に拡大していることをMozillaは明確に認識している。Firefoxが新たなモバイルデバイスで自らの場所を獲得するのは一筋縄ではいかないだろうが、Mozillaはユーザーを魅了するブラウザの開発に全精力を傾けている。
実例を1つ挙げよう。携帯電話およびタブレット市場で支配的な立場にあるARMプロセッサ上でFirefoxをより快適に動作させるために何が必要か、MozillaのプログラマーであるDave Mandelin氏が議論を始めたとき、広範かつ活発な意見交換が行われた。そして、同氏の発言は穏やかとはいいがたいものだった。
「高性能のデバイスならば、Firefoxが優れたパフォーマンスを見せる部分も多い。しかし、ユーザーインターフェース(UI)の反応やメモリ使用量はかなりひどい状態にみえる。だから今、われわれはよりよい測定結果を出し、そうした領域のパフォーマンス改善に着手する必要がある」(Mandelin氏)
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