少なくとも現時点では、Googleの新しいソーシャルネットワークである「Google+」がビジネスに与えるインパクトを見過ごすしてしまいがちだ。6月28日にサービスを開始したGoogle+は、現在もほぼ招待制であり、圧倒的に肯定的なレビューが多いにも関わらず、真っ先に飛びついた新しもの好きたちでさえ未だに自分のオンライン上での生活や社会生活にどう組み込めるかを模索しているところだ。
しかし、広い意味でGoogle+がどういう影響を与えるかは考えないでおこう。将来のGoogle+の全体像ははっきりしないが、ほかの人たちとコミュニケーションを取り、一緒に働く方法を完全に変えてしまう可能性のある要素や提供予定の機能を持っているのは確かだ。ここでは、検討しておくべき重要な点を4つ挙げる。
もしソーシャルウェブについて深く考えている人を驚かせたいなら、Google+独特のプライバシー機能や投稿機能、また上司と大学時代の友人を切り分けられる直感的な「サークル」のインターフェースについて説明すればいいだろう。しかし、とにかく誰かを本当に驚かせたいというのであれば「Hangout」を見せよう。
Hangoutは、みんながSkypeの設定をチェックしなくても使えるグループビデオチャットだ。連絡先のサークルを1つ選んで(あるいはサークルを作って)、ビデオチャットやテキストチャットができるときにチャットルームに参加すればよい。もし誰かが話していれば、スクリーンにはその人の映像が表示され、割り込む人がいればその人に画面が切り替わる。この機能はブラウザの中で動作し、Flashを必要としない。そして、Om Malik氏が記事で言っているように、Skypeはこれを嫌うようになるだろう。特に、この手のサービスにお金を払っている企業がこの機能に興味を持つようになればなおさらだ。
少し前まで「Picasaウェブアルバム」は、優秀な写真ストレージおよび共有サービスではあったが、Flickrやその他の写真共有ネットワークほどの広がりや人気、スタイルは持たず、まして将来有望なモバイル向け写真サービスとは言えなかった。しかし、Google+を使っている人にとっては、Picasaは継ぎ目のない画像利用の流れの出口となる。自分のAndroidデバイスで写真を撮ると、Google+は(ユーザーが許可しておけば)バックグラウンドで自動的にその写真を個人用のPicasaアルバムにアップロードする。共有したい写真を探すなら、最近撮った大量のスナップ写真の中から1枚のみ探せばよく、あとは簡単に使える共有ツールでアルバムに整理することができる。
Google+が今後、「Gmail」や「Googleカレンダー」といった企業が利用するその他の「Google Apps」サービスと結びつく可能性は高い。その統合が強引なものであっても、見逃せないほどうまく統合できたとしても、Google+はGoogleのサービス群にとって、単なる邪魔者ではなく付加価値を与える「プラス」になる可能性が高い。
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