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マイクロソフトの「WPF/E」は「Flashキラー」になるか
Microsftは、多種多様な端末上で先進的なグラフィックを表示できる技術の開発プロジェクトを進めている。この技術によって、同社はAdobe Systemsと正面からぶつかり合う可能性もあるが、ただしこのプロジェクトのことはあまり知られていない。
Microsoftの幹部らは先ごろ開催された「Mix '06」カンファレンスで、「Windows Presentation Foundation/Everywhere(WPF/E)」(開発コード名)について、技術的な詳細と予想出荷日を明らかにした。
このWPF/Eは2007年前半には登場するはずだが、その目標は次期Windowsクライアントソフトウェア「Vista」の洗練されたルック&フィールのかなりの部分を、別のOSや他社製ブラウザでも再現できるようにするというものだ。同社によると、WPF/Eベースのソフトウェアは、Vistaが持つフル3Dのグラフィックやドキュメントのレンダリング機能までは対応しないものの、ビデオや2次元のベクター画像、アニメーションを表示することが可能だという。
Microsoftは、Windows XPやWindows 2000、Firefoxブラウザ、MacネイティブのSafariブラウザ、携帯電話向けに、それぞれ対応するWPF/Eのバージョンを開発するという。また、LinuxやWindows Mobile以外の携帯電話についてはサードパーティー企業にWPF/E開発を委ねることになると、Microsoft幹部らは説明した。
WPF/Eの開発は、Windows以外のプラットフォームに対応するソフトウェアの開発に向けた意気込みの高まりを示唆していると、アナリストらは指摘している。こうしたアイデアに関して何年もリップサービスに終始してきたMicrosoftにとって、これは大きな方向転換といえる。Microsoftではデザイナー向けツール「Expression」の開発を進めているが、同製品管理ディレクターのForest Key氏は、「これまでにも、『どこでも動く』とは言ってきたかもしれないが、実際は違っていた。だが、今度は本当にそうなる。ブラウザからデスクトップまで、できる限りさまざまなシナリオをサポートしたい」と述べている。
Microsoftはこの方針転換の一環として、Macをはじめ、ほかのOSや端末向けのアプリケーションを、主力開発言語のC#やVisual Basicを使って開発できるようにするとしている。
WPF/Eアプリケーションを動かすためには、マシン側にグラフィック部分のレンダリングを行うソフトウェアが必要になる。その意味でWPF/Eは、幅広く普及しているAdobeのFlashソフトウェアに置き換わるものになる。Flashは、インタラクティブなグラフィックやアニメーション、マルチメディア技術をウェブブラウザで表示させる技術だ。
Microsoftは、フロントエンド開発戦略の説明に多くの時間をかけているが、アナリストや業界各社の幹部らは、同ソフトウェアはまだ入手できず、重要な詳細が欠けている部分もあると指摘している。さらに、Vista本体も予定が再度延期されており、一般発売は1月になる見込みだ。
Laszlo Systemsの最高技術責任者、David Temkin氏によると、特に開発者やデザイナーは、MicrosoftがWindows VistaやWindows XP用に準備を進める本格的表示機能にWPF/Eがどの程度迫れるのかを正確に知る必要があるという。同社は、Microsoftと競合するインタラクティブなウェブ開発ツールを販売している。
「ほかのプラットフォームで『サブセットを投入する』とか『機能を絞る』といった話が興味をひく・・・これには、ちょっと注意しないといけない」とTemkin氏はいう。「Flashの成功には、あらゆる機能がすべてのプラットフォームに対応しているという点が、重要な役割を果たしている」(Temkin氏)
さらにTemkin氏は、ブラウザのプラグインが必要になる場合もあるが、エンドユーザーがMicrosoft以外のソフトウェア用にWPF/Eをどこまで容易に入手できるかを見届けることが重要だとも語った。「基本的には、ブラウザ市場に新しいプラグインが投入されることになる。プラグインの投入は久しぶりだ」(Temkin氏)
それでもTemkin氏は、LaszloはMicrosoftからまもなく登場するプレゼンテーションソフトウェアを、年末までに自社のツールセットでサポートするかもしれないという。同社のツールは現在、FlashあるいはAJAXを利用してブラウザ内で動作するリッチクライアントアプリケーションを生成できる。
開発者への売り込み
Microsoftは、Visual BasicやVisual Studioといった製品で、長い時間をかけて主流のソフトウェア開発者の間に強力なユーザー基盤を築き上げたが、グラフィック関連市場への進出にあたってはこの基盤を多いに利用しようと考えている。
Vistaではルック&フィールが刷新されるため、開発者は、3D画像やベクター画像など、Vistaの洗練されたグラフィックスを活用するアプリケーションをAPI経由で書くことになる。これらのアプリケーションの表示を行うには、WindowsマシンにWindows Presentation Foundation(WPF)というソフトウェアを用意する必要がなる。
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