社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)は6月19日、現在インターネットで利用されているIPv4アドレスについて、在庫枯渇状況を発表するとともに、枯渇期を乗り越えるために対応策の検討を開始したと発表した。
サイトの住所ともいえるIPv4アドレスは、IANA(Internet Assigned Numbers Authority)を頂点した階層構造を基に管理されている。IANAの配下には、地域単位で管理を行う地域インターネットレジストリ(Regional Internet Registry:RIR)があり、その下にローカルインターネットレジストリ(Local Internet Registry:LIR)があるという階層になっている。
また、一部の地域では国単位で管理を行う国別インターネットレジストリ(National Internet Registry:NIR)があり、JPNICは日本のNIRとして国内のIPアドレスを管理している。
ここ10年間の急激なネットの発展により、現在ネットで利用されているIPv4アドレスについて、RIRが分配可能なIPv4アドレスが残り少なくなっている。この件に関して最も信頼されている枯渇時期予測によると、RIRにおける未分配IPv4アドレスの在庫は2010年になくなるとされている。
そこでJPNICでは、IPv4アドレス枯渇問題の解決策として、日本におけるNIRとして、IPv4アドレス枯渇の適切に対応するIPアドレス管理ルールの制定に向け、国内でネットに関係するあらゆる声を反映した検討を行うとともに、国際的な調整を行う。
また、ネットの円滑な運営に寄与する公益法人として、ネットの円滑な運営の維持を実現するべく、国内外の関係者・関係団体と連携して、IPv6の利用による対応施策の検討と実施を促進するとともに、的確な情報提供を行っていくとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス