Wi-Fi Allianceは、802.11n標準が完成する前の2007年から次世代Wi-Fi製品の認証を開始する計画だ。この決定により、標準化前の製品を購入することに対する消費者の不安が軽減されることになる。
Wi-Fi Allianceは、802.11a、b、gを含む、これまでの全ての802.11標準に準拠する製品の認証を行っている業界団体だ。そのWi-Fi Allianceは米国時間8月28日、802.11n標準の認証プロセスに二段階のアプローチを採用すると発表した。
Wi-Fi Allianceは、IEEE(米国電気電子学会)の一般会員が802.11nの新ドラフト案を受け入れた後、2007年3月から製品の認証を開始する。802.11nが完全な標準となった時点で、認証プロセスをアップデートし、その新標準に準拠させるという。Wi-Fi Allianceは、新標準に準拠した製品と同団体が認証した標準化前の製品との相互運用性を確保したい考えだ。
Wi-Fi AllianceのマネージングディレクターFrank Hanzlik氏は、新しいWi-Fi標準を採用すれば、通信速度が確実に高速化し、Wi-Fiを使ってビデオなどの新しいアプリケーションを家のいたる所に配信することが可能になることから、業界の新Wi-Fi標準への移行を継続することがWi-Fi Allianceにとって重要だ、と主張する。
過去1年以上に渡って議論されてきた802.11n標準は、当初2007年初めまでに完成するはずだった。しかし、策定プロセスに遅れが生じ、同標準の最終版の完成は2008年になりそうだ。
一方で、多くの企業が、ドラフト標準の最初のバージョンに基づく、標準化前の802.11n機器の販売をすでに開始している。
Hanzlik氏は、「標準策定が1年間も遅れていること、そしてすでに(ドラフト標準に基づいた)製品が販売されていることの2点を考慮した結果、(標準の完成まで)待つのは業界にとって最大の利益にはならないということで意見が一致した」と述べ、さらに「現在販売されている製品には相互運用性がない。相互運用性がなければ、ユーザーに正しいエクスペリエンスを提供することができない」と付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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