米国時間4月24日、Fairpoint Groupおよび技術情報誌のeWEEKが、802.11n規格のドラフトに準拠した新製品を対象としたテストについて、結果を発表した。eWEEKの評価は、Fairpoint Groupの行った分析結果ほど否定的なものではなかったものの、両グループとも、消費者にとって802.11nを使用した製品の購入は時期尚早であるとの見解を述べている。
「私はドラフトに準拠した機器の販売については常に批判的な見方をしてきた」と、Fairpoint GroupのアナリストCraig Mathias氏は述べ、次のように続けている。「だが、それを除いても、ドラフト準拠品のスループットや守備範囲には、かなり失望させられた」
eWEEKもまた、新製品については批判的だ。
「これらの商品に一切合切をつぎ込むことは、お勧めしない。企業向けのWLAN機器メーカーは、規格が完全に固まるまで待つ構えを見せているが、企業顧客も同じ姿勢をとるべきだ」と、eWEEKは同誌の記事のなかでコメントしている。
この新しい規格802.11nは、2006年内にも最終的な標準化が期待されており、この規格を使用すると、ノートPCユーザーは、現在使用可能な802.11g規格に比べて格段に速いスピードで無線アクセスポイントに接続することができるようになる。802.11nは、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)と呼ばれる技術を採用しており、この技術により802.11n準拠製品のカバー範囲およびスループットは大幅に向上し、オフィスでのイーサーネットによる配線に取って代わるとも、自宅で再生を中断されることなくビデオデータを送信したりできるようになるとも期待されている。
2006年1月、チップメーカー間の激しい論議や内部抗争を経たのち、802.11nのドラフト版がIEEE(米電気電子学会)によって承認された。以来ここ数カ月間で、802.11nドラフト準拠をうたったいくつかの製品が市場に登場してきている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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