新無線技術「xMax」採用のVoIPサービス、2006年中に開始へ

文:Rupert Goodwins (ZDNet UK)(CNET News.com)
翻訳校正:佐藤卓、長谷睦
2006年03月29日 23時44分

 新興のワイヤレス通信企業xG Technologyは米国時間3月28日、低消費電力の新無線技術「xMax」を採用した初めての商用製品を2006年中に発売すると発表した。

 フロリダに本拠を置くxG Technologyは、2006年8月に企業向け製品(詳細は未定)を数種類発売し、年末までに一般消費者向けのVoIP電話端末を発売するという。

 「現在の携帯電話での利用パターンに基づいて言えば、1カ月に300分間使用するユーザー3万名分の通信を1カ所の基地局で処理できる」とxG Technologyの事業開発担当バイスプレジデントのChris Whiteley氏は説明する。「だが、われわれは利用パターンを変えていくことになると考えている。このシステムは、1カ月に3600分間使用するユーザーでも2500名まで処理できるとも言える」

 xG Technologyでは、基地局1つの敷設にかかる費用は数百万ドルではなく数千ドル単位で済むはずだとしている。「数多くの企業が関心を示しているが、今のところ契約には至っていない」とWhiteley氏は述べた。

 xMaxは独自開発のブロードバンドワイヤレス技術で、低消費電力で長距離の通信が可能という、他にはない特徴をうたっている。これまで公開されたデモンストレーションは2点間の片方向通信のみで、音声伝送や複数ユーザーを結ぶテストは社内でもまだ実施されていないという。それでも、同社は2006年末までに製品を提供できるとの自信を示している。

 「VoIP端末の製造で知られる有力メーカーと契約し、この会社からハードウェアとソフトウェアについて多くの専門知識を得ている。そこにわれわれ独自のxMax用チップを搭載するわけだ」とWhiteley氏は述べる。提携先の名前は、企業向け製品が発売される8月より前に公表するという。

 この新しい電話端末は、Wi-Fiおよび有線によるイーサネット接続にも対応するため、顧客の既存ネットワークを活用し、施設内での利用範囲を拡大できる。第1世代の端末ではWi-FiとxMaxをシームレスに切り替えられない可能性があるが、「実現に向け取り組んでいる」とWhiteley氏は述べた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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