次世代ネットワーキング機器を製造するシリコンバレーの新興企業が、IBMとHewlett-Packard(HP)の2大サーバベンダーを顧客として獲得した。
NetXen(本社:カリフォルニア州サンタクララ)は、従来のイーサネットネットワーク上で10Gbpsのデータ転送を実現するネットワークプロセッサやネットワークカードを製造している。この速度は、既存の典型的なサーバネットワーク機器の10倍に相当する。IBMが既にNeterionの顧客でもあることからも明らかなように、市場にはNetXen以外にもベンダーは存在する。しかし、NetXenによると、同社製品は価格の低さと、ネットワーキングトラフィックのクラスを検知して適切に処理する機能を特徴にしているという。
NetXenの製品は、HPの「ProLiant」および「BladeSystem」の両サーバや、IBMの「BladeCenter H」に採用されることになる。また、まだ顧客とはなっていないが、DellもNetXenのアプローチを支持している。NetXenの社長David Pulling氏は、「同社には是非(顧客に)なって欲しいと思う。ただ、まだ積極的に売り込めるほど十分な関係にはない」と語っている。
同氏によると、製品の発売はまもなくだという。「現在はOEM認定の詰めの段階にある。OEM各社からはまもなく製品が出荷されるだろう。あと数カ月といったところではないだろうか」(Pulling氏)
シングルあるいはデュアルポート搭載のスタンドアロン版ネットワークカードの価格は約600ドルになると、Pulling氏は語っている。
インドのプーナにも拠点を持つNetXenは、チップデザイナーのGovind Kizhepat氏が2002年に創業した会社で、現在75人の社員がいる。同社はこれまで3回にわたって資金調達を実施し、Accel Partners、Benchmark Capital、およびIntegral Capitalが出資している。
既存の10Gビットイーサネット規格は光ファイバーネットワークが必須となっているが、これを従来の銅線を使って実現する作業が進んでいると、Pulling氏は語っている。特に、従来の100mというイーサネットの制限より短く、処理の容易な最大30〜40mのケーブル用として、「短距離」バージョンの開発が標準化団体で進んでいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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