KDDIは1月24日、2006年3月期における通期連結決算の見通しを上方修正した。携帯電話事業が好調なうえ、1月にパワードコムと合併したことで売上高にあたる営業収益が伸びた。ただし、固定通信事業の業績が当初予定を下回ることから、営業利益、経常利益、純利益ともに予想を据え置いた。
2006年3月期の業績見通し
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営業収入は2005年10月に発表した予想値から650億円増え、前年同期比4.1%増の3兆410億円となる見込み。auのARPU(契約者1人あたりの平均利用額)が前回予想値に比べて190円増の7000円となるうえ、auとツーカーを合わせた累計契約数が同25万件増の2528万件になることから、移動体通信事業では営業利益が予想値より210億円増えると見る。しかし、NTT基地局の工事の遅れなどがあり、メタルプラスの開通数が当初の予定に50万件届かないことから、固定通信事業の営業利益は予定よりも210億円減となる見込みで、携帯電話事業の利益が相殺される。
なお、KDDIではツーカーからauへユーザーの移行を進めており、同じ番号のままauに移行できるサービスを2005年10月から始めている。このサービスを利用して、2006年3月末までには70万件がツーカーから移行する見込みだ。このため、2006年3月第3四半期から移動体通信事業の業績についてはauとツーカーを合算して公表する方針とした。ただし、同社によれば「当面ツーカーの端末販売は継続する」としている。
KDDIは同日、2006年3月期の第3四半期まで(4〜12月)の業績も発表している。営業収益は前年同期比1.6%増の2兆2302億円、営業利益は同6.2%増の2576億円となった。ただし前年同期の数字には2004年10月に売却したDDIポケット(現ウィルコム)の分が含まれており、これを除くと営業収益は前年同期比5.8%増、営業利益は8.7%増となる。
2006年3月期第1〜第3四半期(4〜12月)決算
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