NTTドコモおよびNTTドコモグループ8社は2月28日、4月30日でPHSサービスの新規申し込み受付を終了すると正式に発表した。また、2004年度末にPHS事業資産の減損損失等を計上するため、同年度の業績予想を下方修正する。
PHSサービスは当面の間続けるが、「今後、お客様のご利用状況等を見つつ、サービス終了の検討を進めてまいります」(ドコモグループ9社)としている。また、同社の携帯電話へ移行する顧客に対しては特典を用意するという。
ドコモグループ9社は、1998年12月1日にNTTパーソナルグループ9社からPHS事業の営業譲渡を受け、PHSサービスを展開してきた。しかし、携帯電話サービスの低料金化や多機能化が進んだことで、今後も顧客の減少傾向が続くと判断。経営資源を携帯電話事業、特に第3世代携帯電話のFOMAに集中させるため、PHSサービスの新規申し込み受付を終了する。
今回の新規申し込み受付終了にともない、ドコモは業績予想を下方修正した。これは連結でPHS事業資産の減損損失約610億円、単独で特別損失約210億円の計上を行うため。
連結売上高の見込みは4兆8200億円と変わらないものの、営業利益は610億円引き下げて7690億円、税引前利益は同じく610億円引き下げ1兆2550億円、当期純利益は360億円引き下げ7220億円とする。
ドコモグループのPHS事業の契約者数は2002年3月をピークに減少が続いており、2005年1月末時点で136万9200件となっている。同社の携帯電話契約者数は4809万8600件で、PHS契約者は携帯電話契約者のわずか2.8%しかいないことになる。一方、ライバルのウィルコム(旧DDIポケット)グループは定額制の導入や通信速度の高速化、フルブラウザ搭載端末など積極的な施策が奏功し、2004年2月を底に契約者数が増加に転じている。ウィルコムグループの2005年1月末時点の契約者数は299万1200件となっている。
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