Cisco Systemsが、無線ブロードバンド技術の推進団体「WiMAX Forum」へ正式に参加したと、Ciscoの関係者ならびにWiMAX会長が明らかにした。
「Ciscoがごく最近、昨日ぐらいのタイミングで、(WiMAX)メンバーに加わった」と、WiMAX Forum会長であり、Intelでマーケティング部門のディレクターを務めるRonald Resnickが語った。Resnickは、WiMAXには現在約140社のメンバーがおり、さらに40社近くが参加申し込みを済ませ、検討段階にあると付け加えた。
WiMAX Forumは、IEEE 802.16-2004標準をベースとした製品の普及促進を行っており、今後はマーケティングも行っていく計画だ。802.16-2004は、数Mbps程度の転送速度で何マイルもの距離をカバーすることができる。 WiMAXでテストを受け、他の802.16-2004機器との互換性があると承認された製品は、WiMAX準拠として認められることになる。
連邦当局の関係者や政治家、業界観測筋らは、無線ブロードバンドを、DSLとCATVに続く、3番めに望ましい高速インターネットアクセス用の選択肢と見ている。WiMAXは、Intel、富士通、Microelectronics AmericaといったIT業界の有力企業各社から幅広い支持を集めているため、これを最有力の無線ブロードバンド技術と考える者も多い。
WiMAXにはさまざまな長所があるもののまだ開発が始まったばかりで、これに基づいたサービスが展開されるのは、来年末からとなりそうだ。また、主として過疎地へブロードバンドサービスを提供するための選択肢として見られているが、必要な機器の価格が下落すれば、それも変わる可能性がある。
CiscoのWiMAX Forumにおける役割は、少なくとも初期の段階では限られたものになりそうだと、Ciscoのモバイルワイヤレス部門でビジネス開発を担当するMark Sicnerは述べている。
「現時点では、われわれ(Cisco)はWiMAXをじっくりと検証していこうとしているところだ。WiMAXは、Ciscoのコアである企業向けIP技術にフィットするものであり、われわれは業界で何が起こっているかを理解したいと考えている。この分野についてはまだ何も決まっていないため、あまり立ち入った話もできない」(Sicner)
Ciscoでは、WiMAXの競合技術である802.20標準を使った製品を提供するFlarion Technologiesにも出資を行っている。
Cisco以外にも、Nortel NetworksとAtmelがやはり最近になってWiMAXフォーラムに参加している。Atmelは15日に、またNortelは先週それぞれWiMAX Forumへ参加を発表した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが 日本向けに編集したものです。
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