携帯電話市場が期待を上回る成長を遂げており、世界中で出荷数が大きく伸びていることから、ある市場調査会社では先に出していた2004年の予測を見直すことになった。
iSuppli(本社:カリフォルニア州エルセグンドー)は米国時間28日、今年の携帯電話の出荷台数が世界全体で6億2500万台を越える可能性があることを明らかにした。これは同社が先に予測した数を約2500万台上回る。なお、2003年の出荷数は5億2080万台だった。また第3四半期の予想出荷台数は1億5600万台、第4四半期は1億6150万台となっている。
携帯電話メーカー各社は、2004年の第1四半期は1億5250万台、第2四半期には1億5500万台を販売した。iSuppliによると年の後半は前半よりも需要が高いのが普通だという。
ヨーロッパ、中東、アフリカの各市場で行われた最近の調査でも、同様の増加傾向が明らかになっている。
iSuppliでは、この販売台数の伸びについて、2003年同様に買い換え需要が大半を占めると説明。同社の予測では、今年の全世界における売上の73%は買い換えによるものになるという。さらに、2008年にはデジタルカメラやカラーディスプレイを搭載した「多機能携帯」が全世界で約90%を占めるようになる、と同社では予測している。
すでに、出荷される携帯電話機の4分の1以上をカメラ付き携帯が占めるようになっており、Nokiaでもこれが携帯電話の20%を占めている。同社は世界第一位の携帯電話機メーカーだが、この市場への参入が遅れたために、いくつもの問題を抱えている。
Nokiaは第2四半期に4540万台を販売したが、大胆な値下げにもかかわらず、2001年に36.3%だったマーケットシェアは、2003年に34.4%となり、現在は29.3%へと低下している。
同社は、第1四半期に116ドル90セントだった電話機平均販売単価を、第2四半期には111ドルへと引き下げた。この値下げ戦略は、市場全体の平均製品価格を4.1%下げてしまった。
ライバルのSamsung Electronics、LG Electronics、ソニー・エリクソンは、Nokiaからシェアを奪い、これを大幅に伸ばしている。第2位のMotorolaは15.3%を確保し、Samsungは1ポイント伸ばして14.6%のマーケットシェアを獲得した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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