Cisco Systemsは、 Parc Technologiesというルータ用ソフトウェアメーカーを約900万ドルで買収する。両社が米国時間8日に明らかにした。
ロンドンを拠点とするParcは、ネットワークのルーティングを効率的に処理するソフトウェアの開発に特化したメーカーだ。この買収を通じて、CiscoはParcのMPLS(Multi Protocol Label Switching)技術を手に入れ、自社のハイエンド製品に組み込むことになる。
Ciscoを含むネットワーク機器メーカー各社は、MPLSを業界における究極の統合技術だとしている。MPLSは、最新のネットワークアプリケーションやサービスをすべてサポートしながら、多種多様なルーティング方法の間にあるギャップを橋渡しする役目を果たせる技術だ。
通信キャリア各社が、VoIP(Voice over IP)などサービス提供に動くなかで、MPLSは急速に人気を集めている。VoIPは、1つのネットワークで音声、ビデオ、データを混在させる技術だ。Ciscoは、同社の新型ネットワークOS「IOS XR」でMPLSをサポートしていないことについて、一部の業界関係者から非難を浴びていた。
Ciscoによれば、同社はParcのRoute Serverソフトウェアを自社のMPLS管理製品のポートフォリオに組み込み、また自社のIP Solution Centerパッケージの一部としても提供していくという。Ciscoの目標は、リアルタイムで最適なルートを計算し、該当するチャネルに対して自動的にトラフィックを振り分けるようなネットワーク用ソフトウェアの統合製品を提供することだ。
Ciscoは、Parcの既存アプリケーションに加え、Parcの事実上の生命線である、検索アルゴリズムの開発プロセスも受け継ぐ。このプロセスは、同社のすべての製品開発に利用されているものだ。ロンドン大学の研究プロジェクトから派生したParcは、飛行機の運行計画アプリケーションに採用されているトラフィックエンジニアリング・ソフトウェアも開発している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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