Freescale SemiconductorというMotorolaの子会社は7日(米国時間)、最大1Gbpsのデータ転送を実現するUWB(Ultrawideband)の新製品をリリースする計画だと発表した。
Freescaleは、同社のXtreemeSpectrumチップセット製品の機能を向上させ、現行の110Mbpsから、それぞれ220Mbps、480Mbps、1Gpbsにデータ転送速度を引き上げる計画だという。
同社は、携帯電話やメディアプレイヤー、デジタルカメラなどの分野での、UWBに対する需要に応えたいとしている。さらに、この新製品はバッテリー寿命の延長に役立つ電力管理ツールを統合できるよう設計されるという。この新しいチップは、Motorola製のコンシューマ機器に採用される可能性があると、同社担当者は述べている。
Bluetoothや802.11b、802.11aのように比較的狭い帯域幅で動作する無線技術とは異なり、UWBは広い周波数帯にわたって非常に短く低出力なパルスを送ることによって動作する。UWBは、より広い周波数帯と低出力なパルス化されたデータを使うことから、有線並みのスピードでのデータ転送が可能になり、より高速なデータ転送スピードを必要とするコンシューマエレクトロニクス機器での利用に適している。
例えば、複数のMPEG-4ムービーを保存可能なメディアプレイヤでは、ムービーファイル全体を数秒間でアップロードするために、1GbpsのUWB機器が必要となる。
Motorolaは、昨年XtremeSpectrumを買収し、UWBの開発レースに参加した。
同社は、顧客向けに新チップセットのサンプル出荷を開始しており、2004年第3四半期には商用出荷の開始を見込んでいる。220Mbpsでのデータ転送が可能なFreescaleの2つのUWB製品は、2004年第4四半期にサンプル出荷が始まりそうだ。また480Mbpsおよび1Gbpsの製品は、来年にかけてサンプルの準備が整うと、Freescaleは説明している。
この新製品は、さまざまな企業の製品間での相互運用性を保証するために、UWB標準に関しては米連邦通信委員会(FCC)に準拠し、プロトコルは米電気電子技術者協会(IEEE)のものに準拠することになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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