韓国ソウル発--電気通信事業者のKTは、今年の末までに、ホットスポットの数を現状のほぼ2倍にする計画を立てている。これにより、同社は世界最大規模の商業用Wi-Fiネットワークを提供することになると見られる。
KTのマーケティングプランニンググループを代表するアシスタントバイスプレジデントのWon-Sic Hahnはインタビューに応じ、同社はすでに韓国国内に1万2000カ所のホットスポットを設けているが、2004年の終わりまでにその数を2万3000まで増やす計画だと述べた。現在、およそ37万5000人の顧客が、KTが提供するNespot Wi-Fiサービスな多様なプランのうちのいずれかに契約している。
以前Pyramid Researchに勤めていた独立系無線通信アナリストJohn Yunkerは、規模で比較すると、ほかのどの通信会社もKTに遠く及ばないと説明した。T-Mobileが2004年末までに北米に設置予定のホットスポットの数は、およそ5600カ所だとYunkerはいう。また、間もなく業務を停止するCometaがこれまでに設置したホットスポットの数は、わずか数百カ所だ。
「KTが提供する商業用ホットスポットの数は、北米での総数よりも多く、ヨーロッパよりもわずかに下回る。韓国はいつも例外的だ。人口密度が高いために、カバレッジの状況が全く異なる」(Yunker)
Yunkerは以前、KTがもつホットスポットの数は2004年末までに1万8000カ所になるだろうと予測していた。
KTや韓国国内市場を取り巻く特異な状況を考えれば、これは不思議なことではない。韓国政府は1990年代終わり頃、全国にブロードバンドネットワークを敷設するための資金提供を行っており、その結果、今ではブロードバンド普及率が約71%に達している。かつて国営の独占企業だったKTは、今も韓国最大の通信会社である。同社の顧客は、すでにブロードバンドに順応している。
IDCのリサーチディレクターKeith Waryasは、「都市の全ての区画がホットスポットに対応している。おそらく、世界で最も進んだワイヤレス市場だろう」と述べている。
さらに、韓国は通信料金が安い。月額約20ドルを支払えば、8Mビットのブロードバンド接続を利用できる。安さ・速さともに米国内のサービスを上回る。税金やホームアクセスポイントのレンタル料金を除き、月額9ドル追加すれば、Wi-Fiも利用できる。KTは間もなく、日本の通信事業者と、2国間ローミングサービスのテスト運用を開始する予定だ。この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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