英国最大手の電話会社BTが、携帯電話にBluetoothや802.11bなどのワイヤレス技術を組み合わせることで、料金削減と、機能の大幅な強化を実現する手法の開発に取り組んでいる。
同社が現地時間7月29日に明らかにしたところでは、携帯電話による通話を、GSM無線ネットワークの代わりに、有線ネットワーク経由とする試験サービスが始まるという。最初にこの試験に参加するのは一部法人カスタマーとBTのスタッフで、Sony Ericsson製の端末を利用する
BTは、「試験担当者たちは、外出時に携帯電話を通常通りに使うことができ、またBT CentreなどのBluetoothサイトや、ゆくゆくは自宅やオフィスでも、有線ネットワーク経由の電話をかけられる。これにより、安価で音質の良い通話ができるようになる」と、発表した声明のなかで述べている。
BTの最終的な目標は、Wi-Fiとモバイルネットワークの両方に対応する携帯電話機をユーザーに提供することだ。これで、Wi-Fiホットスポットからは高速にWebを閲覧でき、また別の時にはGSM経由の電話をかけることもできるようになる。
今週発表されたレポートによると、このようなデュアルモードWi-Fi/GSM電話機は来年市場に登場するという。
現在販売されている新型電話機の多くが、Bluetoothをサポートしている。しかし、Bluetoothを備えたホットスポットはWi-Fiホットスポットよりも数が少ない。さらに、 Wi-Fi はBluetoothに比べて帯域幅が広く、通信距離も長いため、BTの目的にはWi-Fiの方が技術的に勝っている。しかし、Wi-Fiは消費電力が大きく、バッテリ駆動式のデバイスにとってはこれが問題となる。
BTによるGSM/Wi-Fiモーバイル機器の統合計画は、同社による携帯通信進出に向けた新戦略の一部に過ぎない。
同社は同7月29日にも、「BT Mobile Home Plan」という有線電話と携帯電話を組み合わせた家庭向けサービスを発表している。これにより、2分以内であれば携帯電話から家の電話への通話が無料になる。これは、多くの人が1週間に約5回自宅に電話をし、その通話時間はほとんどの場合が2分以下であるというBTの調査結果に基づいている。
BTでは、Mobile Home Planなどのサービスが、2005年までに携帯関連で3億ユーロの売上高を達成するという同社の目標達成に寄与すると期待している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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