UPDATE Appleが米国時間9月1日にソーシャル音楽サービス「Ping」を発表した後、「Facebook Connect」を使用してフォローする相手を検索することができたという報告が一部のユーザーからあがった。しかし、それから1日が経ち、その機能がFacebookでサポートされていないようであること分かってきた。このことに多くの人々が首をかしげている。
GigaOmの創設者であるOm Malik氏は2日、「昨夜寝る前に、『iTunes 10』をダウンロードしてPingアカウントを設定した(これについては後述する)。設定の過程で、ソーシャルグラフを検索できるようにFacebook Connectに登録し、音楽を推奨できる状態にした」と記している。「今朝起きて自分のFacebookアカウントでPingのアクティビティを確認したが、何のアクティビティもなかった」(Malik氏)
Malik氏によると、PingとFacebookが互いに通信していないのだという。
一体何が起きたのか?この機能は1日には存在し、ライブストリームから取得した複数のスクリーンショットによれば、Appleの発表でも紹介されていた。あるスライドにははっきりと、「Facebookまたは電子メールによる友人の検索」と記されている。
さらにPingに登録したときにAppleから届く歓迎の電子メールでも、Facebookの友人を検索する機能に触れている。しかし、2日に同サービスにログインしても、電子メールによって新しい友人を検索するオプションしか提供されていない。
この混乱は、FacebookとAppleの間の何らかの意見の相違に起因するようである。Appleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏が1日のAllThingsDとのインタビューではっきりと述べたように、Facebookが「Appleが同意できない、やっかいな条件を」要求したことが、その理由のようだ。
Jobs氏が詳細については述べなかったため、その条件が何であったのかは明らかではない。
Facebookも、それについて何も明らかにしていない。Jobs氏のコメントについて尋ねられた同社は、次の声明を発表した。「Facebookは、共通の興味を持つ人々を結びつけることを大切にしており、このビジョンを共有する世界中の革新的な開発者と提携してきた。FacebookとAppleは、人々に素晴らしいソーシャルエクスペリエンスを提供するために、これまでうまく協力してきたし、今後もそうしていくことを期待している」(Facebook声明)
この声明からは、将来的にはFacebookとPingの統合がある得ることがうかがえる。しかし現時点ではまだ、PingとFacebookは友好的な関係にはないようだ。
太平洋夏時間午後3:05更新:Facebookが土壇場で提携をとりやめたのではないかという情報が出てきた。
AllThingsDは匿名の情報筋からの話として、Facebookが「サービス利用条件を侵害された」としてPingでのFacebook APIの利用をブロックしたと報じている。これを受けて、AppleがPingから、Facebookの友人を探す機能を取り除いたのではないかという。
FacebookのAPIは通常は誰もが利用可能だが、いくつかの制限がある。同社の開発者契約には1日あたりのAPI呼び出しが1億回を越える場合について、「追加条件の対象となる可能性があるので(Facebookに)連絡するように」と書かれている。AppleのiTunesは1億6000万ユーザーを擁するため、この条件が関係しているのではないかと思われる。
太平洋夏時間午後4:55更新:Facebookの広報担当は同社がAppleによるFacebook APIの使用を禁じたことは認めなかったものの、次のように述べた。「Appleと協力し、この問題の解決を図ろうとしている。過去の提携も成功しており、また将来もそうなることを楽しみにしている」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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