The Wall Street Journal(WSJ)によると、欧州連合(EU)の競争監視当局は、Googleを独占禁止法に違反したとして正式に提訴する意向だという。
この提訴は、欧州委員会がGoogleの商慣行を検証してきた5年にわたる調査と関連している。訴訟の焦点は、Googleが検索エンジンとしての支配的立場を利用して、競合各社のサービスよりも、「YouTube」やソーシャルネットワーク「Google+」のような自社サービスを不当に奨励しているかどうか、という点にある。
この裁判は、欧州委員会が2004年にMicrosoftを追及して以降、最も注目される欧州の独禁法違反訴訟となる。
欧州委員会による調査が強調しているのは、検索大手Googleの広範にわたる影響力と、その影響力をどう行使するかについて規制当局者たちが抱く懸念だ。Googleは、欧州の検索市場で90%のシェアを握っている。
米CNETはGoogleにコメントを求めたが、記事執筆時点で回答は得られなかった。
WSJによると、欧州委員会の競争政策担当委員を務めるMargrethe Vestager氏は、同委員会のJean-Claude Juncker委員長との協議を経て、現地時間4月14日に判断を下したという。
Googleは、この提訴により、同社の世界売上高の最大10%(60億ドル超)を支払うことになる可能性がある。
欧州委員会によるGoogleの調査は2010年に開始されたが、和解条件で両者が合意できなかったため、これまでに何度も行き詰まっていた。Financial Timesによると、提訴が受理された後、Googleは10週間以内に申し立てに回答することになるほか、より詳しく自らを弁護するための審理を求める機会を得るという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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