Appleのモバイルメッセージングサービス「iMessage」にスパムが届いてなければ、それは幸運なことだと思っていい。セキュリティ企業Cloudmarkのスパム対策研究者であるTom Landesman氏は、iMessageに対するスパムが急増していると指摘する。同氏は先週公開されたCloudmarkの四半期報告書の中で、5月には、モバイル端末を標的としたすべてのスパムのうち、iMessageに対するスパムが40%以上を占めたと述べている。
Landesman氏は報告書の中で、広告を見てデザイナーブランドのコピー商品を購入すると中国からスパムが届くのではないか、という疑いが正しかったことを立証した。コピー商品の出荷元は、いずれも中国だった。
Landesman氏は、2013年に社内のスパム追跡チャートの数字が急増したのを受け、「Mac」と「iPhone」「iPad」で連携できるApple独自のメッセージングサービスiMessageに届いたスパムを追跡し始めた。同氏が米CNETに語ったところによると、8月と9月のピークを迎えるまでにiMessageに押し寄せたスパムは「数百万件」に達し、7~9月に送信されたiMessageの5分の1近くを占めたという。
Cloudmarkが発見したiMessageスパムは、競合サービスよりも「iMessageを使ったメッセージのやり取りはスパムに強いという主張の誤りを暴くものだ」とLandesman氏は米CNETに語った。
米連邦取引委員会(FTC)は2013年、迷惑なテキストメッセージを1億8000万通以上送りつけて個人情報を提供させるよう誘導したとして、スパム業者ら29人を取り締まった。
スパム業者が「WhatsApp」「Snapchat」「WeChat」などのテキストメッセージングアプリに群がっているのは、スパムを送信するために特殊なソフトウェアや他の機器を使用する必要がないからだ。さらに都合のいいことに、こうしたサービスは無料でテキストメッセージを送信できる。調査会社のAnalysys Masonは、2013年にこれらのサービスから10兆3000億件以上のメッセージが送信されたと推定し、2018年にはこの数字が37兆8000億件以上にまで増加すると予想している。
Appleに2度コメントを求めたが、回答はなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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