MOVIDA JAPAN代表取締役社長の孫泰蔵氏と、サイバーアイ・エンターテインメント代表取締役社長の久夛良木健氏は、福岡で7月17〜18日に開催されているイベント「B Dash Camp 2014 Summer in Fukuoka」で、ソフトバンク代表の孫正義氏や同社が発表した人型ロボ「Pepper(ペッパー)」について思いを語った。
Pepperは、人の表情や声のトーンなどから感情を読み取り、その情報をネット上に蓄積。複数台の情報を集約するクラウドAIで学習するロボット。2015年2月に19万8000円という破格で一般販売する予定だ。アプリ開発向けのソフトウェア開発キットも提供する。
元ソニー・コンピュータエンタテインメントの会長で、プレイステーションの生みの親でもある久夛良木氏は、「すごいと思ったのはクラウドにつながること。ネットワークにつながる癒し系の話し相手というのはとんでもなく面白い」と語る。
孫正義氏は日本の労働人口問題の解決策として、製造業人口の「1億人構想」を掲げている。1日24時間働くロボットを8時間働く人間の“3人分”と考え、産業ロボットを3000万台導入することで9000万人分の労働力に相当すると仮定。現在、約1000万人いる日本の製造業の労働人口と合算すると1億人分になるというものだ。これについて孫泰蔵氏は、「クレイジーだと言われるが、クレイジーなビジョンから物事は変わっていく」と語る。
「彼のことを本当に尊敬している」と話す久夛良木氏は、孫正義氏の人柄にも言及。「ロボットもそうだが彼はロマンチスト。人にはロマンが大事だし、それが突き動かす大きな力になる。頭で考えてカッコ悪いとか難しいとか否定的になってはいけない。目先のことよりも、もっと夢を語って提案すべきだ。そうすれば何かが起きる」と同調しつつ、世の中の起業家に向けてメッセージを送った。
この話を聞いた孫泰蔵氏は、「兄や久夛良木さんの世代の方は、ものすごく大きなビジョンを持っていてそれを実際に実現している。僕らももっと頑張らないといかんなと本当に思う。目先で新しいスタートアップを立ち上げるのも大事だが、それと同時にスケールの大きな世の中を変えるものを考えなければいけない」と語った。
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