インスプラウトは10月13日、グループチャットサービス「pochi(ポチ)」のPC版を公開した。すでに8月17日から提供しているiPhone版、Android版、フィーチャーフォン版と合わせて、同サービスを正式リリースしたことになる。利用料はすべて無料。iPhone版およびAndroid版はアプリでの提供となるため、それぞれApp StoreとAndroidマーケットからダウンロードする必要がある。
ここ最近グループチャットを実現するサービスは数多く出ているが、対応するデバイスや方向性などがそれぞれ異なり、競争も激しい。グループチャットの対象をいかに探すかで分類すると、「Beluga」や「ナカマップ」のようにソーシャルウェブのアカウントを前提にしているものと、「GroupMe」や「カカオトーク」のように電話番号やSMSを前提にしているものがある。
Pochiは前者に分類されるサービスで、TwitterやFacebookに加えて、mixiのアカウントを使ってサービスを利用できる。Pochiを利用しているソーシャルウェブ上の友人は、自動的にPochiの連絡先として表示されるため、チャットしたい相手を選択するだけでグループチャットを開始できる。この内容はグループ内だけに共有され、外部に公開されることはない。
Pochiの特長はデバイスをまたぎ、さまざまなソーシャルグラフとコミュニケーションができる点だ。今回リリースされたPC版だけでなく、スマートフォンやフィーチャーフォンでも利用可能で、TwitterやFacebook、mixiのいずれか1つのアカウントでも持っていればすぐに連絡を取ることができる。
インスプラウト代表取締役の三根一仁氏はサービスの開発にあたって“ソーシャル時代のアドレス帳”をテーマにしたと説明する。「ソーシャルウェブが発達して友人との連絡方法が多様化している。まずこれをまとめたい。(Pochiは)アドレス帳であり、メーリングリストでもあるサービス」(三根氏)。同氏は2007年にも同様のサービスを手がけて、クローズした経験がある。当時といえば、まだTwitterが生まれて1年もたたない頃。グループチャットを広く浸透させるには時期尚早だったという。
Pochiのアクティブユーザーはまだ数千人ほど。スマートフォンで利用できるグループチャットとして“勝者”となるアプリがまだ登場していない状況で、写真や音楽など他のサービスとの連携も図り、機能の強化を進めるとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」