Googleは、Adobe Systemsとの提携を強化し、「Google Chrome」ブラウザと「Google Chrome OS」の両方、あるいはいずれか一方に「Flash」をバンドルする計画であると複数の信頼できる情報筋が伝えている。
正式発表は米国時間3月30日が見込まれており、Flashを搭載しないAppleの「iPad」発売を前にした興味深い展開となる。AdobeとAppleの関係は、控え目に言っても冷めている。
もしGoogleが、提携を深めてChromeとFlashのバンドルを進めるとすれば、両社はAppleと一線を画す意向を示すことになるかもしれない。とはいえ、この提携発表に関する詳細は、まだ明らかにはなっていない。すでにChromeでFlashは動作するものの、うわさになっているこの発表は、Chromeブラウザの将来版を指したもの、またはChrome OSに特化したものであるかもしれない。Googleのソフトウェアスタックの一部に、Flashが組み込まれることになれば注目に値する。うわさの真偽を確かめようと、Googleの関係者にコメントを求めたものの、回答は得られておらず、Adobeとも連絡が取れなかった。
Adobeは先週の決算発表の電話会見で、社長兼最高経営責任者(CEO)のShantanu Narayen氏が、Googleは同社にとってパートナーであるものの、Appleとは問題を抱えていることを示唆していた。同氏は以下のように語っている。
この問題について、これまでわれわれは非常に明快な立場を取ってきた。われわれは、スクリーンを持ったあらゆるプラットフォームへFlashを搭載できるように努めており、技術的な問題とは無関係である。皆さんも複数のベンダーのスマートフォンでFlashが動作しているデモンストレーションを目にしてきたと思う。Mobile World Congressでは、Eric(Schmidt氏)が基調講演において、「Android」でのデモンストレーションも行った。
技術面で問題があるわけではないのだ。これはAppleの側の問題であり、この件に関して、まずはAppleの真意を確かめねばならないだろう。
ChromeとFlashのバンドル強化がテクノロジ業界を変えるわけではないものの、AdobeがAppleとの確執で注目を浴びる中で、可能な限り多くの仲間を集めることができるという意味でも、Adobeにとっては追い風となる発表になりそうだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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