楽天は1月13日、インターネットショッピングモール「楽天市場」の3万1000店舗にのぼる出店者向けイベント「楽天新春カンファレンス2010」を開催した。楽天の代表取締役会長兼社長である三木谷浩史氏のほか、宮崎県知事を務める東国原英夫氏がサプライズゲストとして登場している。
三木谷氏はイベント内の講演で、楽天グループ流通総額の推移に触れ、2009年第3四半期(2009年7〜9月)の総額が約3000億円にのぼるといい、これは2000年第3四半期の約46.5倍になると説明。「日本での楽天グループは将来、最低でも15兆円の市場規模になる」(同氏)との考えを示している。
楽天は2009年11月、プリペイド型電子マネー「Edy」を運営するビットワレットの連結子会社化を発表。「ユーザーはリアルでもネット上でも決済ができるようになり、電子マネーは必ず普及する」(三木谷氏)としており、「利用可能枚数は現在、5400万枚。利用可能な場所は17万カ所であり、今後は1ケタ増やしたい」と意気込んでいる。さらにEC事業の海外展開については、「27カ国に進出しようと考えている」ことも明らかにした。
また、三木谷氏は、1月7日に発表されたeビジネス推進連合会の初代会長に就任したことを明らかにした。「インターネットは情報や金、モノの流れを根本的に変える革命である。政治家はインターネットという怪物を理解していない。明治維新以上のインパクトがある」(同氏)と指摘した上で、経済や政治行政、地域活性の各分野でネット活用の推進や働きかけを積極的に行っていくとしている。
楽天と宮崎県は同日、インターネットを通じて宮崎県の地域活性化を図る取り組みに関する協定を締結した。これにより、楽天市場に「まち楽 宮崎」を開設し、宮崎県の特産物や観光地に関するコンテンツや、職員によるブログ掲載などを提供する。
東国原氏は今回の締結について、「テレビや新聞、雑誌、ラジオの4大メディア以外での情報発信が可能になり、若い人などにネットを通して宮崎県を知ってもらいたい。宮崎県のブームを安定、定着させるためには、ネットの力がとても重要になる」と意気込みを見せた。
三木谷氏は、「PR力をうまく生かして、宮崎県の物産や観光をアピールするための後押しがしたい」とコメントしており、「ネットで物を売りたいと考えている農家などを対象に勉強会や啓蒙活動を実施する」としている。
イベントでは、楽天ユーザーによる人気投票や注文件数、売り上げなど総合的な評価でベストショップを選ぶ「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー2009」も発表された。グランプリには生活用品などの「爽快ドラッグ」が選出され、2位以下には家電やAV機器などの「Joshin web 家電とPCの大型専門店」、サプリメントや化粧品などの「ケンコーコム」が続いた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力