Microsoftが同社の刷新された検索エンジンを「Bing」と名付けたのは、「Bingo」という単語を数日間検討した後で、最後の「o」を取り去ったからだ、と信じている人さえいる。
そんな中、セントルイスのある小さな企業が、Bingという名前は自分たちのものであり、今後もそうあるべきだという決断を下した。
Ars Technicaによると、Bing! Information Designは、Bingという陽気な響きの単語にYahoo風の感嘆符を付け加えた名称を2000年から使っていることを根拠に、幾ばくかの賠償金をMicrosoftに請求しているという。
どんなに大目に見ても、Bing! Information DesignのウェブサイトをBing検索エンジンと見間違えることはない。Bing! Information Designは、「難解で定義しづらいコンセプトを単純で理解しやすいアイデアに要約することを専門」にしているという。
大規模なプロモーションが実施されているMicrosoftの検索エンジンと、「デザインとイラスト、ブランディング、情報アーキテクチャ、パブリッシングの分野に25年以上の経験を持つ」2人の創設者が手がける、ほとんど名の知られていない企業を混同する人はいるのだろうか。
Bing! Information Designの訴状によると、MicrosoftのBingは「原告と被告の関係に関して混乱を引き起こし、原告のサービスの由来に関して大衆を混乱させ、原告の商標価値を減じている」という。
訴状では、MicrosoftはセントルイスのBingについて知っていたこと、そして、そのためにBingという名称は「実際的および懲罰的損害賠償金」を科されるべきものであることも示唆されている。この賠償金には、「混乱を鎮めるための訂正広告の料金をMicrosoftが支払うこと」も含まれている。
広告代理店の多くは、「Bing。決してセントルイス出身ではない決定エンジン。そして、決して感嘆符は使用していない」というキャンペーンを展開する機会に飛びつくだろう、と筆者は確信している。
Microsoftの広報担当はArs Technicaに対して、次のように述べた。「われわれは、この訴訟にメリットはないと考えている。そして、原告の製品とMicrosoftのBingに関して市場で何らかの混乱が生じているとは考えていない」(Microsoftの広報担当)
市場における混乱の存在を証明するために、Bing! Information Designの弁護団がどのような証拠を提出するのか興味深い。ミズーリ州では、本当に驚愕した人がいたのだろうか。考え事をする(Microsoft最高経営責任者の)Steve Ballmer氏に会おうと思って、Bing! Information Designのオフィスに足を運んだ人がいたのだろうか・・・
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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