Microsoftからの買収提案に対するYahooの対応をめぐって、2008年にYahoo株主の反乱を引き起こしたCarl Icahn氏が、Yahooの取締役会を去ることになった。
MarketWatchが米国時間10月23日に報じたところによると、Icahn氏はYahooに対し、他の関心事を追求する意向を通知したという。YahooがMicrosoftによる買収提案を拒否したことに不満を表明して、Icahn氏が強引にYahooの取締役会の一員になったのは1年以上前のことだ。Yahooの株価は一時は33ドルまで上がったこともあったが、23日の終値は17.22ドルだった。
YahooはIcahn氏の辞任が事実であることを認め、声明の中で次のように述べた。「Carl氏はわれわれの取締役会の重要な一員であり、われわれがいくつかの変遷を乗り切るのを助けてくれた。Yahooの将来を形作る役割を積極的に果たしてくれた同氏に対し、われわれ全員が感謝している」(Yahooの声明)
関心の幅が広いことで有名なIcahn氏はこのところ、経営難に陥っている金融会社のCIT Groupに注目しており、同社に対し60億ドルの融資を申し出ている。Icahn氏はYahooに宛てた書簡の中で、「現段階において、Yahoo取締役会にアクティビストは必要ないとわたしは考えている。そして、わたしの関心は今、ほかの問題に向いている」と述べた。Icahn氏は最高経営責任者(CEO)であるCarol Bartz氏と、やがて実現するMicrosoftとの検索提携に対する支持を表明した。Icahn氏はこれら2つの戦略的決定について、実現に「関与できたことを誇りに思う」と述べた。
「Carol氏は素晴らしい働きをしている。そして、Microsoftとの提携は長期的に多大な利益をもたらすとわたしは考えている。多くの人はこの提携の潜在的な可能性をまだ分かっていない」とIcahn氏は書簡の中で書いた。Icahn氏が辞任すると、Yahooの取締役会の人数は11人となる。現在のディレクターであるMaggie Wilderotter氏も2009年限りで辞任することが決まっているため、それ以降は取締役会の人数が10人まで減少する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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