こうなるのは明らかに時間の問題だったが、T-Mobileの「Sidekick」問題が法廷に持ち込まれた。
MicrosoftとT-Mobileの両社は過失や不適切な説明を理由に、米国時間10月14日に北カリフォルニアの連邦裁判所で提起された2件の訴訟を含め、複数の訴訟を提起されている。
これらの訴訟は、Sidekickのサービスの大規模障害が続くなかで提起された。10月初めにこの障害が発生して以来、データサービスは正常に機能しておらず、ユーザーの多くが自分のカレンダーやアドレス帳、そのほかの情報にアクセスできない状態が続いている。MicrosoftとT-Mobileは一時期、まだ回復されていないデータは永久に失われた可能性が高いと述べていた。しかし、両社は12日、ユーザーの情報を取り戻せる可能性について、これまでよりも楽観的な姿勢を示した。
カリフォルニア州ベーカーズフィールド在住の男性1人と「同じような状況にあるそのほかの人々」に提起されたある訴訟では、何よりもまず、MicrosoftとDangerがSidekick所有者のデータを取り扱う上で十分な配慮をしなかったこと、そして、Sidekickの広告に偽りがあったことが主張されている。この訴訟は損害賠償金の支払い、さらには、Sidekickおよびサービスの修復、それができない場合は全額払い戻しを両社に要求する命令を求めている。
「T-Mobileとそのサービスプロバイダーは、バックアップに関する技術とポリシーをもっと慎重に運用して、このようなデータ消失を防ぐべきだった」と同訴訟の担当弁護士であるIra P. Rothken氏は述べた。「T-Mobileとそのほかの被告が正しい判断を下して、今回の1件を、クラウドコンピューティングストレージ向けの新しい標準としてシステムを再設計する機会として利用し、データ消失について完全に補償することを、望んでいる」(Rothken氏)
Microsoftは訴訟に関してコメントすることを避けたが、ある関係者は14日に次のように述べた。「こうした状況によりSidekickユーザーが不便を強いられていることについて、 もちろん大変遺憾に思っている。影響を受けたユーザーのデータを回復し復旧する作業に休みなく取り組んでいる。現時点で断言するのは時期尚早だが、われわれは12日、弊社のエンジニアリングチームが(データの復旧について)希望を見出していることを発表した」(同社関係者)
一方、T-Mobileは声明で、「係争中の訴訟についてはコメントしない」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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