文部科学省の「次世代スーパーコンピュータ戦略委員会」が、戦略的・重点的に研究を推進していく分野を策定した「戦略分野」を取りまとめた。これは継続的にスーパーコンピューター(スパコン)を開発していくための技術力を維持・強化し、広汎な分野への利活用のあり方を検討することを目的にまとめられたもの。
同委員会は、文部科学省の「次世代スーパーコンピュータプロジェクト」の推進、およびプロジェクト完成後の利活用のあり方を検討することを目的に2008年11月に設立。今回検討案件の1つである戦略分野が策定された。
同プロジェクトで今後戦略的に研究を推進していくことが決定したのは、「予測する生命科学・医療および創薬基盤新物質・エネルギー創成」「新物質・エネルギー創成」「防災・減災に資する地球変動予測」「次世代ものづくり」「物質と宇宙の起源と構造」の5分野。選定にあたっては(1)次世代スパコンの能力でなければできない課題があるかどうか、(2)社会的・国家的見地から見て高い要請があるかどうか、(3)次世代スパコン稼働後5年間で具体的な成果を出せる見通しがあるかどうか――の3点を判断基準の軸にしたとしている。
今後は、各戦略分野の研究開発を中心となって担う機関「戦略機関」を公募する予定。2012年度中の完成を目指す。
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