メディア大手のTime Warnerは米国時間5月28日朝、AOL部門を分社化して独立させると発表した。
分社化の前に、Time WarnerはGoogleが保有する5%のAOL株を買い取り、AOLを100%保有する予定だ。Time Warnerは、第3四半期にGoogleと取引し、2009年末ごろにAOLの最終的なスピンオフを行いたいと考えている。
Time Warnerによると、AOLは独立した株式公開企業として、ウェブブランドとサービス、広告ビジネスの育成に力を入れていくという。
Time Warnerの最高経営責任者(CEO)であるJeff Bewkes氏は、声明で次のように述べた。
「分社化がTime WarnerとAOLの両方にとって最良の結果になると信じている。分社化は、2008年初めにスタートしたTime Warner再編における新しい重要な一歩で、われわれは中核となるコンテンツ事業にもっと力を入れることが可能になる。また、分社化によって両社ともに経営と戦略の面でさらに柔軟になれる。その結果AOLは、独立した大手インターネット企業として、可能性をさらに引き出すより良い機会を得ることになるだろう」
Time WarnerによるAOLの分社化は、ITバブルとその崩壊を象徴する合併の1つにとどめを刺すものだ。豊富な資金とITバブル期の超楽観主義に支えられて、AOL(当時の社名はAmerica Online)は2001年1月にTime Warnerを買収し、世界最大のメディア企業が誕生した。しかし1年もしないうちに、新旧メディアの合併は、合併の支持者が約束していたほど「飛躍的な増強」になっていないことが明らかになった。
2003年9月には、特にAOLのオンラインポータルとしての支配的な地位が失われるなど、合併後の状況が大幅に悪化したことから、AOL Time Warnerは社名から「AOL」を削除してTime Warnerとなった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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