Googleのオンライン書籍検索サービス「Book Search」に関する和解への参加について、米連邦裁判所は、世界の著作者に対し、4カ月の除外通知期間延長を認めた。
この決定はニューヨーク南部地区地方裁判所のDenny Chin裁判官が下したもので、これがなければ、著作者は和解案に加わるか離脱するかの判断を5月5日までに行う必要があった。
Chin裁判官の助手や、この裁判に関わる弁護士の1人によると、新たな和解からの除外通知期限は2009年9月4日に設定され、さらにこの件の公正性に関する最終審理が10月7日にニューヨークで行われるという。
Googleの広報担当者のGabriel Stricker氏はCNET Newsへの電子メールで「Google Book Searchに関して提起された和解について、われわれは胸を躍らせている」と述べ、「以前から言ってきたように、和解は非常に多岐にわたっており、各地の権利保有者が和解について考え、自分たちにとって理にかなった内容になっていることを理解してもらうために十分な時間を取れるよう、確実を期したいと思っている」と書いている。
著作者の一部と米作家協会(Authors Guild)の代理人を務める弁護士のJoanne Zack氏は、この件についてノーコメントだとしている。
Googleは本音ではこの延期を歓迎していないかもしれない。そもそも同社が延期を求めたという事実が、最終的に自らの主張を通せるとの自信がなかったことの表れだという声も、一部にはある。
非営利団体Consumer Watchdogの消費者保護運動家John Simpson氏は「4カ月の期間延長は、Google書籍(検索サービス)の和解に反対する者にとって大きな勝利だ」と話している。「これによって、提案されている和解に問題があることが、裁判官によってはっきりと示された。また、われわれなどが提起し議論してきた独占禁止に関する諸問題について、司法省が検討する時間も増えたことになる」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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