Appleは2009年3月中旬、爆発する「iPod touch」をめぐって訴えられた。今度はどうやら、爆発的に成長する電子書籍市場をめぐる訴訟に直面することになりそうだ。
Apple Insiderを含むいくつかのブログの記事によると、スイスの通信会社MONEC Holdingがバージニア州地方裁判所に訴状を提出したという。MONECは、「iPhone」メーカーのAppleが「MONECの2002年1月の米特許第6335678号(タイトル『電子機器、望ましくは電子書籍』)を踏みにじると疑われる、特許侵害、不公正な取引慣行、独占、不法な干渉」を犯したと非難している。
CNET NewsはMONECという社名を初めて聞くが、割と質素な同社のウェブサイトに記載された社是は、こう主張している。「(当社は)モバイル分野と、世界で利用できる通信ソリューションにおける主要なイノベーターである。(中略)ユーザーフレンドリーな製品と先駆的ソリューションを持つMONECは、企業とユーザーに、最高水準の柔軟性、機能性、速度、独立性を提供する安全な無線アクセスソリューションを供給する」
どうやらMONECは2008年にも、特許を侵害したとしてHewlett-Packard(HP)を訴えていたようだ。
Apple Insiderによれば、MONECの訴えの焦点は「『App Store』を通じた電子書籍閲覧アプリケーションの配信に向かうAppleの動きであり、この動きは、Appleのタッチスクリーン式ハンドセットが電子書籍リーダーとして使えることを同社が自ら裏付けるものだ、とMONECは認識している」という。
MONECによれば、これは、「書籍のおよそ1ページ分を通常サイズで表示できる(中略)大きさで、平らでフレーム型の筐体に組み込まれた、タッチスクリーン式の」LCDディスプレイを備える「軽量の」電子機器について、同社が申請した特許を侵害しているという。
正確には何が訴訟の引き金になったのか不明だが、Amazon.comの「Kindle」向け電子書籍をiPhoneでも読めるようにするアプリケーション「Kindle for iPhone」がApp Storeに登場したことに刺激されたのかもしれないとみる向きもある。ただしAppleはこれまでにも、App Storeで他の電子書籍リーダーのアプリケーションを提供していた。
Appleは今回の訴訟についてコメントしていない。あなたならどうコメントするだろうか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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