米航空宇宙局(NASA)が次世代火星探査機の打ち上げを、技術面での問題とコスト超過が原因で2年間延期する予定である。
The Los Angeles Timesが報じたところによると、同局関係者は米国時間12月4日、2009年後半に打ち上げを予定していた同ミッションを現在、2011年に向けて計画していると述べたという。火星探査ミッションの打ち上げは、地球と火星の位置関係が適した状態となる26カ月毎にしかできないため、この新しい目標時期が、2009年の後では最も早くミッションを開始できる時期となる。
この探査機「Mars Science Laboratory」は、スポーツ用多目的車(SUV)ほどの大きさで、火星地表を探索し、過去から現在にわたる居住可能性を探ることを目的としている。しかし、報道によると、操縦機構やロボットアームなど探査機のシステムを制御する31個からなる作動装置を設計および運用する段階で問題が生じているという。
Reutersの報道によると、NASAは一方で、火星が春の時期に探査機「Mars Phoenix」との交信を試みる計画であるという。5月に火星へ着陸したPhoenixとの連絡は、電力を失いシャットダウンした11月2日に火星探査衛星「Mars Odyssey」と交信したのが最後となっている。NASAは、火星が厳しい冬の期間であるためPhoenixが電力を失っているのだと推測してきた。火星の気温は冬の期間中、カ氏−150度(セ氏−65度)まで低下する。NASAは、探査機は冬を乗り越え、火星の春には交信の再開を試みる可能性があると話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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