Googleが、特許侵害訴訟の脅威に対抗する大手技術企業の団体に参加することになったと、オンライン版Wall Street Journal紙が米国時間6月29日夜に報じている。
同紙によると、Allied Security Trustという名称のこの組織は、その技術を利用する可能性のある第三者に取得される前に、主要な知的財産の特許権を買い取る予定だという。Googleのほかに、Verizon Communications、Cisco Systems、Ericsson、Hewlett-Packard(HP)がすでに加入している。
各社は約25万ドルを支払ってこの団体に参加し、将来の特許権の買い取りに備えて約500万ドルをエスクローとして第三者に預託すると、関係筋の話としてWall Street Journal紙は伝えている。
Allied Security Trustは、技術業界の最新の戦術だ。技術業界は、知的財産を購入してその技術に依存する企業から使用料を引き出そうとする「パテントトロール」の攻撃に曝されているという。技術企業を代表してロビー活動にあたる団体「Coalition for Patent Fairness」の報告では、特許関連訴訟の件数は1990年には921件だったが、2007年は10月までで2500件近くに上ったという。
大手のすべてのハードウェアメーカーとソフトウェアメーカーが支持している特許法の全面改正はこうした取り組みの一環だったが、特許改革法案は5月に上院で立ち往生した。米国特許法改正案(Patent Reform Act of 2007)が成立すれば、特許権所有者は、企業から見て法外な裁定額の損害賠償金を手に入れることができなくなる。こうした法外な損害賠償額は、資金の潤沢な企業から多額の金を絞り取るためだけに存在するパテントトロールの増加に拍車をかけている。Microsoft、Google、Cisco Systems、Adobe Systems、Apple、Intel、Symantec、Dell、HP、eBay、Oracle、Red Hatなどの有名企業が、この法案を支持して、議会通過を求める書簡に署名している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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