Dellは米国時間3月31日、膨大な額のコストを削減する取り組みの一環として、テキサス州オースティンにあるデスクトップPC製造工場を閉鎖するという、厳しいレイオフを発表した。
このオースティン工場は、かつて同地にあったもっと小規模な工場の後を引き継いだもので、同社がきめ細かい「受注生産」戦略を実現し、10年とたたないうちにCompaqをかわしてPC業界のトップに躍り出ることに成功した場所だ。注文を受けてからPCを組み立てるという手法で、Dellは部品の在庫の保有期間を最小限に短縮し、コストを削減した(実際、テキサス州ラウンドロックを本拠とするDellの工場では、部品の在庫を持っておらず、フォークリフトが床の白線をまたいでその都度運んでいた)。
今でもDellは物流管理と低コスト製造の分野でトップをいく企業だと考えられているが、同社の市場シェアは2005年から徐々に失われ始めた。これには顧客サービスの質の低さといった諸要因があげられる。Dellは現在、Hewlett-Packard(Compaqを買収)の下位となる世界第2位のPCメーカーとなっている。
Dellはまた、少なくとも8800人の従業員を削減するという従来からの計画を再確認した。同社はこれまですでに、3200人の従業員を削減している。こうした対策により、同社は今後3年間、年平均30億ドルのコストを削減できると見込んでいる。
Dellは、テネシー州とノースカロライナ州にも工場を有している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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