「無限の可能性を持つベンチャー企業を生み出す場」という意味を込めたイベント「Infinity Ventures Summit(IVS) 2007 Fall」。
初日となる11月21日は「CGM Ventures - リーディングカンパニーが語る現状と展望」、「New Media Ventures -中国動画投稿・共有サービスの雄『56.com』と Live Broadcasting『Ustream』」、経営者たちが企業成長の壁とその解決策について討論する「成長の壁」、キーノートとして「Asian Ventures - SINA と SK Communications の成長の軌跡」ーーの4セッションを実施。加えて宮崎県知事である東国原英夫氏によるゲストスピーチがあった。
第1セッションとなる「CGM Ventures - リーディングカンパニーが語る現状と展望」のセッションではサイバーエ-ジェント代表取締役社長の藤田晋氏、カカクコム取締役COOの安田幹広氏、ライブドア代表取締役社長の出沢剛氏、はてな取締役経営企画担当の輿水宏哲氏--の4氏が各社のCGMの取り組みを説明するとともに、今後のCGMの展望について議論した。
モデレーターはケイ・アンド・カンパニーLLPの代表パートナーである小林雅氏が務めた。
まず、「livedoor Blog」などブログメディアを軸とするライブドア、「価格.com」など消費者コミュニティを展開するカカクコム、「はてなダイアリー」などCGM関連サービスを総合的に提供するはてな、「Ameba」を軸にブログメディア事業に注力するサイバーエージェント--各社の事例を紹介。
その上で、CGM関連の議題について各社が意見を交わした。
「ブログメディアは今後も伸びるのか」という議題については、各社が今後も伸びると回答。
ブログメディア訪問者の回遊率が高まっていることや、モバイル経由ユーザーの増加、消費者だけではなくメーカーなどの企業も積極的にブログに関わろうとしている現状などがその理由として挙げられた。
収益化が難しいという課題については、はてなが「利用者個人のページに広告は出さないことを差別化の1つにしている。無理な収益化は追求しない」(輿水氏)とする一方、サイバーエージェントは2007年から積極的な収益化を進めている。「収益化の本命はユーザーの記事に無理のない形で入る広告」(藤田氏)としており、ライブドアも記事の意味解析を軸とした収益化への取り組みに触れた。
今後の抱負については、「シンプルなサービスの開発と国際展開」(出沢氏)、「消費生活全般を網羅し、優しい使い勝手によりさらに利用者の層を広げたい」(安田氏)、「文章を書くすべての作業を取り込むツールの開発と海外展開」(輿水氏)、「収益化は世界にも真似できる会社がないが、ブログをさらに発展させた世界的なメディアを作りたい」(藤田氏)とした。
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