世界最大級のハードドライブメーカーであるSeagate Technologyは、「ギガバイト」の定義をめぐる訴訟で、過去6年間のドライブ購入者に対して5%の払い戻しを実施すると提案した。払い戻しを受ける代わりに無償のバックアップソフトウェアを選ぶこともできる。
同社は4人の顧客からドライブの容量が表記より少ないとして訴えられていた。同社はドライブの容量を10進法に基づいて表記している。つまり、1キロバイト(kB)あたり1000バイトである。これに対して、原告はストレージの場合1キロバイト(KB)あたり1024バイトだと主張している。
1ギガバイトのドライブの場合、これは10億バイトと10億7374万1824バイトの違いとなる。サムスン電子や日立など他のハードドライブメーカーも1キロバイトあたり1000バイトとしているが、OSでは1キロバイトあたり1024バイトをベースとしている。
今回の訴訟は「集団訴訟」であるため、決定されればSeagateの顧客全員に適用されることになる。
同社は過失を認めていないが、2001年3月22日から2007年9月26日までのドライブ購入者に対して払い戻しを行うと提案した。現在、裁判長の承認を待っている状態にある。
払い戻しの請求には、購入した製品のシリアル番号をフォームに記入する必要がある。ソフトウェアを受け取る場合は別のオンラインフォームを用いる。
ギガバイトの定義をめぐっては同様の訴訟が続いており、この訴訟は最も新しいものだ。2003年には、Apple、Dell、Gateway、Hewlett-Packard(HP)、IBM、シャープ、ソニー、東芝がユーザーグループからハードディスクの容量をめぐって訴えられ、現在も係争中だ。
Amazon.comも2003年に、同社のサイトで購入したMP3プレーヤーの容量をめぐって訴えられている。しかし、この訴訟は2005年に却下された。
2004年には、SanDiskやKingstonなど、フラッシュメモリーカードの大手メーカー全社が訴えられた。こちらは、まだ何の判断も示されていない。
そして、2005年には、大手ハードディスクメーカーであるWestern Digitalも同様の訴えを起こされ、払い戻しをすることなく和解している。同社は、30ドル(15ポンド)相当のバックアップソフトウェアを無償でダウンロード提供し、訴訟費用のうち50万ドルを支払ったが、責任は認めていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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