文部科学省はこのほど、小中学生、高校生の情報モラルを指導するカリキュラムをまとめ、全国の各校へ配布した。
作成されたカリキュラムは、小学校低学年、中学年、高学年、中学校、高校の5段階にレベル分けされ、“情報社会の倫理”“法の理解と遵守”“安全への知恵”“情報セキュリティ”“公共的なネットワーク社会の構築”の5点を柱に、それぞれの段階における、情報モラルの学習目標がまとめられ、それぞれの学習目標ごとに具体的な学習項目やキーワード例が掲載されている。
具体的な学習項目として、小学校低学年では、コンピュータやメディアを決められた時間に限って利用する、ルールやマナー遵守するといった、情報モラルの基礎を中心とした指導要綱が定められている。一方、小学校高学年、中学校、高等学校と学年が上がるにつれ、ネット犯罪や個人情報、知的財産についての学習と理解に至るまで、応用的な内容が段階的に盛り込まれている。
総務省が2006年12月に行った「小中高生情報通信機器利用状況実態調査」では、小学3年生以上の85.4%、中学生の86.7%、高校生の83.3%が自宅に自由に使えるPCがあると答えている。また、小学3年生以上の18.6%、中学生の50.7%が自分用の携帯電話を所有している。
文部科学省では、こうした実態を受け、情報通信機器はもはや子ども社会にも浸透し、社会の一部として機能していることから、教育現場における情報モラル指導の必要性を説き、家庭と連携して、子どもたちに対して日常的に教育を行うよう、指導要綱の中で提言している。
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