UPDATE マサチューセッツ州ケンブリッジ発--世界一の富豪が30年前に退学した大学から学位を授与された。
Microsoft会長のBill Gates氏は米国時間6月7日、当地のハーバード大学で卒業式式辞を述べ、卒業式式辞を行った人物に与えられる名誉法学博士号を授与された。
式を主宰したハーバード大学のDerek Bok暫定学長は、「今日式辞を行った人物は、パーソナルコンピュータ革命に最も強い影響力を持つ起業家として知られ、2004年、2005年、2006年、そして2007年と続けて世界の有力者上位100人に選出されている」と述べた。Bok暫定学長はGates氏の方に向かい、「あと2年在籍していたら何ができていたでしょうね」と語りかけた。
同校では、Gates氏をハーバード大学1977年卒業の同窓会会員だと見なしているという。だがGates氏は、Microsoftの経営に専念するため3年在籍時の1975年にハーバード大学を退学しており、その後学士号を取得することはなかった。
Gates氏は、その多くがまもなくそれぞれの本格的なキャリアをスタートさせる学生らに向かい、仕事がすべてではないことを説いた。
同氏は、「仕事の成果だけでなく、自分が世界の問題にどのように対応したのか、人間性を共有する以外共通項のない人にどう接したかで自分を評価して欲しい」と語りかけた。
Gates氏はここ数カ月、自身の時間とエネルギーの大半をBill & Melinda Gates Foundationの活動に注いでいる。同財団は主に、世界人類の健康や教育などの問題に目を向けている。同氏は、同財団を2008年の最重要課題にする方針だ。
Gates氏は、「2008年に転職することになるので、履歴書にやっと大卒と書けるのはうれしい」と冗談を言った。
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