MicrosoftのTy Carlson氏は先週に入り、次期Windowsについて、PCで今後標準的になるプロセッサコアの数に対応できるよう、「根本的に異なったもの」になる必要があると述べていた。同氏によると、Vistaは複数のスレッドを扱えるよう設計されているが、16以上のプロセッサに今すぐ対応できるというわけではないという。そして、アプリケーション業界はそれよりはるかに遅れている。
Carlson氏は「ここ10年から15年で、我々は信じられないほどの演算能力を手に入れつつある。問題は、その生態系を育て、プログラムの書き方がわかるようにするということだ」と述べた。
しかしIntelのBorkar氏によると、Microsoftなどの大手ソフトウェアメーカーは、この変化に気付いていながら対応の速やかさに欠けているという。
同氏はディスカッション後のインタビューで「ソフトウェアメーカーは多くを語るが、行動はあまり起こさない。大企業(のMicrosoft)だから、動きの鈍いところがある」と語った。
同氏によると、やり方を一新しなければかつてのようなパフォーマンス向上が得られないという事実に、企業はすばやく適応する必要があるという。
同氏は、プロセッサコアの処理速度が上昇していないことについて「物理的な限界だ」と述べた。
懸念をよそに同氏は、ソフトウェア業界が問題に取り組むことは可能だと確信していると述べた。1つには、競争が革新に拍車をかけるということがある。
同氏は「この問題に取り組まないソフトウェア(企業)には、必ずそれを好機と見なすライバルが現れる」と述べた。
同氏は、ゲームなど、ソフトウェアが進歩している分野もあると指摘した。また、他の分野でも実りがある可能性があるという。特に、特定タスク向けの専用言語がある分野がそうである。たとえばネットワークタスクは、専用のネットワークコードで実行される場合がある。
Intelは、マルチコアのパフォーマンスを引き出すため、自社製ソフトウェアのリリースも増加させている。プログラミングの教え方を、より並列化を重視したものに変えるため、大学と協力する取り組みも行っている。これにより、次世代の開発者は並列化技術を常に意識するようになるだろう。
Borkar氏は「まずは大学からだ。我々のような老犬には、新しい芸を仕込むことはできない」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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