ReutersとThomson Corporationは現地時間5月15日、両社のビジネス統合について合意に達したことを共同発表した。ThomsonがReutersを約87億ポンド(約172億ドル)で買収するという。
Reutersは5月初め、相手先企業の名前は伏せたうえで、買収の予備的な打診を受けていることを明らかにしていた。一方、Thomsonは7日、その打診をしたのは自社であることをプレスリリースで認めていた。ただし、ThomsonもReutersも、これが正式な買収提案につながるかどうかは分からないとしていた。
Thomsonは11日、教育部門を売却することを、Apax Partners(Apax)とOMERS Capital Partners(OMERS)がアドバイザーとなっているファンドと合意したことを明らかにしたばかり。売却は77億5000万ドルの現金で行われるとされていた。教育部門の売却は、買収資金の準備と見られていた。
新会社名はThomson-Reutersを予定しており、カナダ、英国、米国の各証券取引所に重複上場する。
今後もThomsonとReutersのブランド名を残すことになっており、Thomson FinancialやReutersの金融・メディア事業の新名称にはReutersが用いられる。またThomsonにおける法務、税務、会計、学術研究やヘルスケア分野関連の残りの事業ではThomson-Reuters Professionalの名を用いる予定。
買収はReutersの株主に1株あたり352.5ペンスの現金と、0.16株のThomson-Reuters株を付与する形式で行われる。Reutersが予備的打診を受けていることを明かした3日のThomson株の終値(1株あたり48.46カナダドル)に基づくと、Reuters株が 1株あたり705ペンスと評価されたことになり、実際の3日のReuters株の終値に対し43%のプレミアムがつくと共同プレスリリースには書かれている。
新会社のの最高経営責任者(CEO)にはReutersの現CEOであるTom Glocer氏が就く。Thomsonの現社長兼CEOのRichard J. Harrington氏は買収の完了とともに退任する。
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