かつてBlackBerryメーカーのResearch In Motion(RIM)を相手に大規模な特許侵害訴訟を起こしたNTPが、今度はPalmに狙っている。
NTPは米国時間11月6日、Palmの製品、サービス、システム、プロセスがNTPの特許を侵害しているとして、バージニア州の地方裁判所にPalmを提訴した。
NTPは、故Thomas Campana氏が保有していた無線電子メールシステムの特許に関する知的財産権侵害の追及を目的として設立された持ち株会社だ。NTPは、RIMのBlackBerry端末と無線電子メールサービスがNTPの特許を侵害したとしてRIMを提訴し、長年法廷で争ってきた。しかし、2006年はじめにRIM がNTPに6億1250万ドルを支払うことで和解が成立した。
NTPの次の訴訟のターゲットは、Palmのスマートフォン「Treo」になりそうだ。NTPは、金銭的損害賠償に加え、同社の特許を侵害しているとされるPalm製品の販売差し止めを求めている。
この件について、NTPの弁護団にコメントを求めたが、回答は得られなかった。またPalmの関係者も今はコメントを控えるとしている。Palmの株価は、引け直前におよそ8%つまり1.27ドル下落し、14.14ドルまで値を下げた。
NTPは2001年にRIMを提訴し、2002年に、RIMのBlackBerry端末とソフトウェアはNTPの特許を侵害したとする陪審員の評決を勝ち取った。この評決を受け、米国内におけるBlackBerry端末とソフトウェアの販売差し止め命令が下されたが、控訴審の終了まで執行が延期された。しかし、最終的に米最高裁がRIMの再審請求を棄却したことから、RIMの上訴は失敗に終わった。再び販売差し止めの危機に直面したRIMは、2006年3月はじめにNTPと和解した。
今回のPalmに対する新たな訴訟では、NTPが保有する特許の有効性が改めて問われることになる。米国特許商標庁(USPTO)は2006年はじめにNTPの特許を再審査した。その結果、特許商標庁は、問題の2件の特許について最終的な拒絶通知を出し、それらの特許に関連したクレームを基本的に無効とした。NTPは、この決定を不服とし、数カ月から数年かかると見られる(審査の上級審である)審判を請求する予定だったが、6日現在、審判がどこで行われているのかは明らかになっていない。
RIMとの裁判でも、NTPの特許(の有効性)について不明な部分はあったが、RIMは訴訟が長引けばBlackBerryの売り上げに響くと判断し、和解を決断した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
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