米国消費者のPCに対するここ1年間の満足度は、過去10年間で最高のものとなった。それでもまだ、自動車ディーラーに対する満足度の方が、コンピュータメーカーに対するものより高い。
ミシガン大学がまとめた米国顧客満足度指数(American Customer Satisfaction Index:ACSI)が、米国時間8月15日に発表された。同調査によると、PC全般に対する消費者の満足度は4.1%上昇し、77ポイントに達したという。これは1994年以来、PC業界が獲得した中で最高の数値である。それでも顧客は依然として、自動車や家電製品といった他の消費者製品類と比べると、PCに対する評価は低い。
ACSIの責任者を務めるミシガン大学のClaes Fornell教授は、「顧客サービスで大切なのは、そもそもそれが必要とならないようにすることだ」と述べる。自動車や食器洗い機の顧客サービスも、PCのテクニカルサポートと同様の課題にぶつかるものと思われがちだが、自動車や家電メーカーの場合は、製品をシンプルにしたり、製品の性能維持に必要なメンテナンスの手間を減らしたりするなどの対策を講じることができる。一方でPCメーカーの場合はユーザーの複雑な問題に対処するため、問い合わせ窓口が始終混雑するという事態が生じてしまう。
Apple Computerは、コンピュータ販売会社各社のなかでは最高の83ポイントを獲得し、前年と比べて2.5%の上昇をみせた。常に顧客サービスの問題で悩まされているDellは、5.4%上昇して78ポイントを獲得し、2005年からの立ち直りをみせた。
Dellは「基本に立ち返る」ことで、顧客を取り戻そうとしていると、Fornell教授は言う。Dellは、ACSIのPC企業ランキングにおいて、2004年頃までの数年間はトップを占めていたが、それ以降はAppleに追い抜かれた。Dellは、ACSIの2006年第2四半期の調査期間中に、ちょうど顧客サポート向上のための新プログラムを立ち上げた。新プログラムが2007年の調査結果でどのような成果をみせるかが興味深いと、同教授は述べている。
ACSIはまた、Eビジネス企業のGoogle、Yahoo、AOLなどについても評価した。Googleは81ポイントを獲得し、他の検索エンジンを大きく引き離してトップにつけた。この得点は実は2005年と比べると少し減少していたものの、Googleに追い討ちをかける検索エンジンはなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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